日本保守党の凋落  | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 昨年の秋に百田尚樹氏と有本香氏が日本保守党を結党したときには、名古屋街宣では駅前に数万の人が集まる騒ぎになり、大坂街宣は人が集まり過ぎて危険であると途中で止める事態になりました。もの凄い勢いだと世間は思ったのですが、東京都知事選を見送ったことにより一気に霞んでしまいました、話題になる活動を次々と打って行かなければならない、組織のないネット政党が1回休みをしたものですから、際物の立場を石丸伸二氏に持って行かれた感じになっています。

 

 衆議院の補欠選挙で当選出来なかったものの、極右政党のライバルというべき参政党を得票で上回ったので、当選出来なくても群小政党のなかでトップになれば、ネット票の最も大きな受け皿になれるから都知事選をやれという支持者の声を潰すかたちで、党首の百田氏が都知事選見送りを決めるという経緯がありました。

 

 さらに拙いことに、補選で健闘した飯山陽氏が東京15区の支部長を辞任して、自分の扱いに文句を言い出すといった事態になり、補選で党員の中に飯山氏のファンが生まれてしまって、飯山氏と党を実質的に仕切っている有本香氏が不仲で、百田氏が有本氏側に立って飯山氏を追い出しにかかっているといった観測も出て来て、なにかごちゃごちゃになってきています。

 

 参政党は国会の議席を取ってから、神谷氏のやり方が狡いといって内紛が起きて、離党者が続出しましたが、日本保守党の場合には1回国政選挙をやったら、党内の権力争いが発生して内紛になっている感じです。どうも百田氏の腹としては、参議院全国比例のように勝てる見込みのある選挙は有本香氏で、勝てない選挙は飯山陽氏といったことになっているようで、そりゃあ飯山氏のファンが怒るだろうなと誰でも思います。

 

 日本第一党でも頻繁に内紛が起きて、離党者が相次いでいます、ネット民を支持基盤とする極右政党はすぐに揉める体質を持っているのです。

 

 昨年の秋に日本保守党で大騒ぎした層は、石丸伸二氏に移っています、この人たちは日本保守党に来る前は参政党にいました、ネット民特有の思慮の浅さと無責任さがあって、ネットで騒がれた目新しい政治勢力にすぐに移動してしまうのです。

 

 日本保守党は都知事選に、党首の百田氏が出るべきでした、百田氏が出ていたら石丸伸二氏に入った票をごっそり取っている可能性がありました。百田氏が出なかったから石丸伸二氏に行ったと思われる票ですから、百田氏が100万票取って、小池百合子氏、蓮舫氏の次に入って、石丸氏が4位であれば、結党時の勢いを維持したまま参議院選挙に入って行けたと思いますが、都知事選を戦わなかったことにより、人気は凋落して、石丸氏に取って代わられた感があります。