天皇に逃げ込む人たち | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 先日の記事で、承久の乱に勝った北条義時が天皇を擁立したのは痛恨の極み、あのときに廃止しなかったのは千載一遇のチャンスを逃したものだと書きましたが、最近の日本人の先祖返りしたような天皇への回帰を見ていると、本当にあの時に止めておけばと思えてなりません。

 

 近代になって、海外留学をした人の多くは西欧の優れた文明を学ぼうとしましたが、ごく稀に、留学して帰国してから、万世一系の天皇がいる日本は世界で最も優れている神の国だなどという、極端な国粋主義者になってしまう人がいました。文明の違いに圧倒されているのですが、日本の後進性や貧弱さを認めたくなくて、万世一系の天皇がという、現実的な国家の発展にはなんの役にも立たない、虚構の世界に逃げ込んでしまうのです。

 

 日本の経済が絶好調だったときに、万世一系の天皇を自慢する人はまずいませんでした、そんな嘘を自慢しなくても、工業製品の優秀さを自慢すれば良かったわけです。唯一良かった経済が落ち目になり、政治は昔からダメで、文化レベルも、福祉の水準も低いとなると、万世一系の天皇がいる日本は世界で最も歴史が古い国だ、なんていうアホらしい嘘を吹聴して威張るしかなくなるのです。

 

 神武天皇の紀元前660年の即位を史実だと主張し、神武天皇と今上天皇のY染色体が一致したというバカみたいな嘘を自慢する輩が、真夏の肥溜めの蛆のように湧いて来ています。

 

 某ネトウヨが【これが『現実』で、そして今も正に誰も真似しようにも出来ない太古からの『系譜』を継続させてしまっており、今はひたすら日本と、このそして世界の安寧を願い祈り続ける『大神官』としておられる訳で、天皇という存在は日本の歴史を語る上で、世界からも崇敬されている存在だというのに、これをブッこ抜いたり、潰す事はもはや不可能です。】と誰も読んでいない自身のブログで書いています。

 

 パクリ専門のネトウヨなので、これも他人の説をパクって自分の見解のように言っているだけですが、1945年の夏に神風を吹かせることが出来なかった無力な日本の神に祈ってなにになるのか、世界の人たちもヒトラー、ムッソリーニと並んだ戦争犯罪人の孫に、安寧など祈ってもらおうとは思っていないはずであり、世界からの崇敬という認識そのものが書いているネトウヨの妄想に過ぎません。

 

 Y染色体がとか、大神官とか言い出す狂人が出現させるのですから、日本人にとって天皇の存在というのはなんとも憂鬱なものです、承久の乱のあとに北条義時が潰しておいてくれたら良かったのにと思えてなりません。