夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 【財務省は10日、国債などの残高の合計である「国の借金」が2023年度末時点で、前年度末比26兆6625億円増の1297兆1615億円となり、過去最大を更新したと発表した。 物価高対策を盛り込んだ補正予算などで国債の発行が増えたことが響いた。】

 

 簡単なニュースですがこういうものがありました。2023年度の当初予算は114兆3,812億円ですから、国債残高が26兆6625億円増えたということは、当初予算比で23%の赤字が出ているということです。単年度収支を均衡させるには、税金を23%増やすか、支出を23%減らすしかないのですが、国民が猛反発するので出来るはずがありません。

 

 毎年20%前後の赤字を出して行けば、企業でも個人でも必ず破産します。収入よりも支出が20%多い企業決算も家計簿も続くはずかなく、債務超過になって破産するしかありません。

 

 国債残高が200兆円くらいだった90年ころには、新聞の投書欄などには、国民1人あたり200万円の借金がある、このままで良いのかといった意見が載ったのですが、ネット時代になった今は国債などいくら増えても良いとする意見ばかりが罷り通っている感じです。

 

 国債は政府の借金で国民の借金ではないから国民には返済の義務はない、議員歳費と国家公務員共済年金で返済すればよい。

 

 国債は政府にとっては借金だが国民にとっては資産だ、国債が増えれば国民の資産が増えるから良いことだ。

 

 政府と日銀は一体だから日銀からの借金はいつでもチャラにできる。

 

 日本の国債は国民が持っているからいつでもチャラに出来る。

 

 政府と日銀を連結決算にすれば日銀保有の国債を政府資産として計上できるので幾ら増えても政府は債務超過にならない。

 

 国債と同額の日銀券を刷って国債の保有者に渡せば国債は全部帳消しになる。

 

 政府は貨幣の発行権を持っているから1300兆円分の貨幣を発行すれば国債は簡単に返済できる

 

 ネットに出て来ている国債に対する議論はこんな感じで、増税というかたちでの国債の返済ではなく、議員や国家公務員に返済の責任を転嫁する、国債を償還せず踏み倒す、帳簿上の操作で債務超過を免れる、紙幣や貨幣を乱発する、といった国際社会では通用するはずのないものばかりですが、これで良いから国債の増加は心配する必要はないといった話になってしまっています。

 

 政府はこういう国民世論に乗っかって、安心して財政赤字を垂れ流しています。それではいけない、財政破綻は必ずやって来ると言う人は、財務省の宣伝に洗脳されていると非難されるのが日本の現実です。財政の行き先を厳しく見ている財務省だけが悪者になってしまう、財政破綻、通貨危機に向って一直線なのが今の日本です。