東京公演終了! | 筆武将の乱~俳優・伊藤俊彦のリベンジブログ

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筆無精から筆武将になると宣言したにも関わらず
再び筆無精に落ちぶれた
俳優・伊藤俊彦のリベンジダイアリー

『レ・ミゼラブル』

東京公演が幕を閉じました。

あたくしは一足先に昨日千秋楽を迎えさせていただきました。

カーテンコールでは僭越ながらご挨拶までさせていただき恐縮です。
早口ですね、あたくし。

時間取っちゃあかんと焦りました(笑)

連日満席御礼で

チケットが取れずにお断りさせていただいた方もたくさんいらっしゃいます。

それでも、本当にたくさんの方に観ていただき

応援していただきました!

本当に、本当に感謝しております。

ありがとうございました!


8年振りのレ・ミゼラブルは・・・

やっぱり楽しかった!

本当に!

2003年から2009年まで

グランテールという役を演じさせていただいてましたが、そのときもよく

「飽きない?」

と聞かれました。

同じ作品にしかもロングランで出続けることは、同じ事を繰り返して新鮮味がないと映るのだらうか。

そのときも

「いや、これがねぇ、飽きないのよ。」

と答えていた。

たくさんの役で何度も衣装を早替えして

その瞬間瞬間を生きて

次の役になっていく。

その役たちは決してその瞬間を満足に終わることはできない。

必死に生きても報われずに終わっていく。

だからこそ毎回必死に生きたいと願う。

やりがいと想いの伝えがいのある作品なんだと。


オリジナル版は2011年に終わり

2013年からは新演出版がスタートしたのですが、

今回、あたくしは初めて新演出版に参加したし、役もグランテールから工場長になり、まあ、それだけでも新鮮で「飽きない」訳なんですが

それだけじゃない何かを稽古の初めから感じていました。

冒頭からガレー船の激しいプロローグ

アクションや動きも多く

全体的にアグレッシブな演出

変わってないようでいて、歌詞やアレンジも結構変わってる音楽

そして何よりも盆(回り舞台)がない!

明らかに違うのに・・・

あまり違うことをしてる感覚がない。


それはきっとこの作品に流れる世界観なんだと思った。

違うことをしていても

根本に流れる世界観の延長で

その世界の中で生きていることには変わらないんだと。

何度もご覧になるお客様によく

「冒頭の、ジャ、ジャーン!という音楽を聞くだけで、もう泣きそうになる」

ということを言われます。

同感です。

僕も毎度、幕の後ろにスタンバイしながら

この音楽と共に何かが突き動かされ

一気にこの世界の中に入っていきます。

僕は稽古ではいろんなことを試しますが
本番ではあまり芝居を変えません。

観てくださる方はその日しか来られない人がほとんど。

だからこそ本番で後悔しないように稽古でいっぱい試します。

もちろん、たくさんの共演者との呼吸で芝居が変わったり、新しい感覚が生まれたりすることで「やってみる」ことはありますし、うまく繋がらずに失敗してしまうこともあります。

すみません!

でも本番で「今日はこうしてみよう」と意図的に変えることはほとんどありません。

だから基本的には毎日同じ事を繰り返しているわけです。

飽きないために変えることはしません。

だって飽きないんだも~ん!


例えるならば自分が透明なコップだとして

形は変わらないのに中に入るものの質や色、温度、匂い、さまざまな状態によって違うコップになる・・・みたいな?

演技の「器」を変えなくても中に入ってくるものっていつも同じじゃないんですよね。

だから同じ事をしていても飽きないし、苦でもないし、役者として恥ずかしいとかもない。

でもね、同じ事を続けるって、なかなかできるもんじゃないですよ、好きじゃないと。

あ、そっか。

俺はレ・ミゼラブルが好きなんだ。

結論:いろいろあ~だこ~だもっともらしいこと言いましたが、レ・ミゼラブルが好きだから飽きない。

一つだけ実感したことは

・・・歳取りました。

もうね~、足がね~、重い!痛い!

姫と遊んでしゃがんだりすると

おじいちゃんみたい。

夜中に何度も足がつりました(笑)

そのくせアホみたいに動いて

バリケードで死ぬときには傷が絶えません。

帰ると青島くんに

「気持ちはわかるけど・・・歳を考えて」

と愛のあるお叱りを受けます。

それなのに・・・

最後の最後でまたやっちまいました。

死ぬときにバリケードで腕をバリバリケード。

昔は帝劇で3ヶ月公演とかしてたかと思うとぞっとしますね。

ツアーはアンサンブルは二組に別れて行くので

もれなく連続ステージ。

やれるのか、俺?

やります!

好きだから!

そんなことを書きながら有楽町で喜多方ラーメンを食べました。

やっぱり好きだわ~俺、喜多方。

飽きないね~。

姫よ、明日は遊ぼうね!

注:これはチューされてるのではありません。
噛まれてるのです。

さて、打ち上がりますか!