長岡向陵高校でのワークショップ。
大雪の中
「これ、もしかしたらみんな来れなくて蓋あけたら誰もいない・・・」
なんてことになるんじゃないかと目覚めた朝。
昨日の夜は新潟時代にお世話になった
田沢澄子バレエスタジオ&タップダンスカンパニーの田沢先生と旦那様で最強スタッフの原田さん、そして新潟と僕を今でもたくさん繋いでくださる哲さんとお食事。
お食事?
はい、飲みですけど、間違いなく。
新潟と言えばもれなく乾杯のビールくらいはあったとしてもあとはひたすら日本酒です。
飲みながら先生の創作舞踊の話でアツくなってしまいました。
大学卒業後
「人とは違うことで役者の道を目指したい」
と縁もゆかりもない新潟に飛び込んだ。
受け入れ先は予想をはるかに下回り(笑)
「何しに新潟なんかにきたんだろう?」
とマジでチャリ飛ばして海まで夕日を見に行ったこともたくさんありました。
でも田沢先生とタップダンスをきっかけに出会い
「バレエだけにこだわらずいろんなジャンルの人と舞台を作りたい」
という先生の創作意欲にたくさんの刺激を受けて救われ、いやむしろアーティスティックなことやプロデュースする楽しさを教えていただき、人間的成長期を過ごせた日々。
先生もお年を召されて毎年恒例の発表会も3年お休みしてると。
でも僕もいた頃から佐渡に魅せられ何度も佐渡に足を運んで創作意欲は膨らんでいると。
ならば!
僕にお手伝いさせてください!
と今年やれるかは別にしても話を具体化していきましょう!
とアツくアツく語って・・・。
ホテルに戻ったのはまだ23時前だったと記憶していますが
コンタクトも外さず
服もそのままでベッドに突っ伏したんでしょうね。
朝5時くらいに目が覚めて
「やっちまったな。」
と。
で、窓から降りしきる雪を見ながら
冒頭の
「これ、もしかしたらみんな来れなくて蓋あけたら誰もいない・・・」
に至る。
毎年ワークショップに呼んでくださる湧井先生が車でホテルまで迎えに来てくださってその話をすると
「むしろ演劇部の生徒が『トシさん来れないんじゃないか?』と心配してましたよ」
と。
今回も吹奏楽部、美術部、合唱部、演劇部の文化部に身体を動かしての解放からそれぞれの部のカラーに合わせてワークショップを構成する。
表現方法は違えど表現者。
演劇的手法から必ず繋がるアプローチが見つかる。
いや
演劇的というより人間の持っている最も優れた能力
「想像力」
は全ての芸術の根幹をなす。
と思っております。
想像、イメージすることで創造していくことが始まりであり
その表現方法が違うだけ。
そんな風に考えることで普段自分がやっていることからつながることを模索して彼らに指導する。
いやいや、指導なんておこがましい。
一緒に身体を動かして
むしろ彼らの感性や変化を刺激的に受け止めさせていただいてる感じ。
長岡向陵高校の生徒さんはホントに素直。
一見恥ずかそうだったり、あまりやりたくないのかと見えたりする生徒さんも
どんどん表情が変わっていく。
いつものアッブからのシアターゲームを経て
吹奏楽部には
リズム中心のエクササイズ。
リズムを足して行きながら一つの音楽を作ったり、動きと音で加わりながらまるで工場の歯車のように大きな機械になるエクササイズ。
美術部には
目をつぶって相手を触り相手がどんなポーズをとっているかをさぐったり
お題を与えて皆で一つの風景=絵画を作るエクササイズ
合唱部には今練習している歌を聞かせてもらってから
そのわらべ歌の歌詞の意味、その神さまはどんな神さまかなど、イメージを共有してもらって実際にわらべ歌を歌っている子供になって歌ってみたらどうなるかを検証。
そして演劇部にはアップから全てにおいてより深く、ゲームもより突き詰めてやり、
最後は彼らが今やっている芝居のシーンを見せてもらいアドバイス。
部員の一人が創作した台本を
「やっぱりこの本いいなあ。」
といい会える仲間たちの姿に思わず泣きそうになる。
総じてどの部にも伝えたかったのは
「自分が一人で頑張るのではなく、周りを感じて共有して一つの作品を作る感覚をもってほしい」
ということ。
何か一つ、ほんの一瞬でも
「あ、これ!」
と思える瞬間を彼らが感じてくれたならそれだけで十分。
物を作る人に正解なんかないし、唯一の方法論なんてないと思うから。
とにもかくにも多大なる刺激を受けたのは間違いなくあたくしの方であることは間違いない。
終わって恒例の湧井先生との反省会という名の飲みで終電の新幹線にて今戻りました。
もちろん日本酒です。
おかげで新幹線の中でまたまた長文のブログかいちまいました。
あ、お昼は向陵高校の近くにある
あおきやでラーメンでした。
喜多方ラーメンナンバーワンのあたくしが次に何度も食べたくなるラーメン。
今年もおいしくいただきました!
去年受けてくれた一年生が
二年生になり懐かしい顔を見れて
そして一年生がまた来年二年生になり
会える・・・。
そんなことを夢見ながら素敵な時間に感謝しました。
湧井先生、今年もありがとうございました!