[4/2追記] 参考にしているサイト・ツイートを追加。

[4/6追記] 下記

 

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[4/6追記]

・4.3に千葉市長メッセージ「市内で感染者が3名、感染リスクを評価するまで学校の春休みを延長します」が発せられました。https://www.city.chiba.jp/somu/shichokoshitsu/hisho/sityoumesseji20200403.html

これまでの感染者とは異なりクラスター化しやすい場所に出入りする方が含まれていたため、感染リスクを評価するための学校の春休みの延長するとのことで、この対応を支持しています。

・4.5に千葉県立学校の再開が延期させることが決定されました。

・緊急事態宣言がされるとの報道があります。

今後も、日に日に状況が変わっていくものと思われますので、最新の情報にご注意ください。

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ツイッターでご質問を頂きました。

新型コロナウイルス感染症への対応について、

「教育現場(=学校)の感染リスクについて」のご質問ですが、

新年度・新学期に入り、学校再開をどうすべきと考えるか、という点も含めて回答させて頂きます。

 

※ ツイッターで回答しようと、考えを打ち込んでおりましたらおさまらない分量になりました。いつもは、なんとか、字数制限内にまとめて回答するようしているのですが、今回は文字数にとらわれずに回答をさせて頂くことにしました。

 

 

まずは、どのようにリスクをとらえているかという点です。

この点が、文字数制限を超えて回答をしなければならないと感じた最大の部分です。

 

まず前提として、今回の場合のリスク評価は、

「科学的に正しいこと」

「科学的に可能性が高いこと」

「科学的に可能性があること」

「科学的に可能性を否定しきれないこと」

「科学的に否定されること」

それぞれを組み合わせて考えていかなければならないという前提に立ちます。

 

そして、それぞれは、現在進行形で研究で明らかになったり、前の研究が否定され上書きされたりしているので、今・次の瞬間に「科学的にどうか」ということがひっくり返る可能性もあるという前提に立ちます。

 

※ 山中伸弥氏が特設サイトを開設し、諸説の科学的なレベル分けをしてくれています。これは非常に参考になります

https://www.covid19-yamanaka.com/index.html (*内容が正しいというわけでなく、レベル分けの考え方)

 

※ 中澤港氏の特設ページも私はよく見ていました(専門的過ぎて理解できていないところも多い(ほとんど)ですが)

http://minato.sip21c.org/2019-nCoV-im3r.html (*完全な専門分野というわけではなさそうですが、専門外の人間にもわかるようまとめてくれていると思います)

 

※ 当然、専門家会議の報告は最重要視(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

 

※ COVID-19への対策の概念 新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する厚生労働省対策推進本部クラスター対策班 東北大学大学院医学系研究科・押谷仁 (2020年3月29日暫定版) https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf

 

ほか下記ツイッターもよく見させて頂いております。

 

岸田直樹さん(https://twitter.com/kiccy7777

 

EARLの医学ツイートさん(https://twitter.com/EARL_Med_Tw

 

宮沢孝幸さん(https://twitter.com/takavet1

 

峰宗太郎さん(https://twitter.com/minesoh

 

 

 

 

一方で、

これも山中伸弥氏が、yoshikiチャンネルに出演しておっしゃっていたと思うのですが、

「エビデンスを待っていたらいつまでも対策はできない。人類が初めて経験することにはエビデンスなどどこにもない。その間何もしなかったら手遅れになる」

このような視点が非常に重要であると考えておりますし、

 

実際私も、

議会で同様の指摘をしております。

(疫学や公衆衛生学が、データを集めて分析して対応を行うのに対し、なんだかわかってないけど効果がありそうだから先手で手を打ってみるというような危機管理的な視点が必要になるときがある、と。 議会レポートにも載せてますので時間があるときに見て頂ければ幸いです。)

 

ですので、

「科学的に正しいこと」

「科学的に可能性が高いこと」

だけで判断していたら、判断を誤る、

 

「科学的に可能性があること」

「科学的に可能性を否定しきれないこと」

でも、その影響が【大】であるならば、大きく構えて対応するべき、

 

そういった考え方です。

 

 

 

で、前置きが長くなりましたが、ここからが、今回の本題。

 

「教育現場(=学校)の感染リスクについて」

 

 

●(現時点での)考え方は

【学校再開(条件付き:千葉市の方針は上記条件をクリアしている)】

(条件1)学校内で児童生徒・教員職員が感染しないよう、感染防止対策を徹底すること

(条件2)教員職員が学校外で感染しないよう行動に十分注意すること

(条件3)感染者が確認された場合は感染者や濃厚接触者のケアをしっかりと行うこと

(条件4)感染者が確認された場合は拡大防止を徹底すること

 

【リスクは一般生活と変わらないか、やや低い】

 

です。

 

 

●具体的な判断ポイント・考慮した点としては、

・無症状感染者から感染する可能性がある

・誰が感染者かわからない以上、接触者の絶対数が少ない方が感染リスクは低くなる

・ただし無症状感染者との接触は、学校であるかに関わらず防ぎようがない。(防止策として完全に自宅から出ず、だれとも会わないことは考えられるが日本ではそのレベルに達していない)

・春休み前からの休業により、生活行動パターンがシンプルな児童・生徒や教員・職員の感染している可能性は、一般の会社員等よりは低いのではないか

・全国のクラスター対策の動きを踏まえて考えると(例えば、千葉市立中学校の先生の感染が確認された学校の生徒・職員への感染は無し)、適切な対応をすれば、仮に感染者が身近にいても感染は防げる可能性がある程度はあるのではないか

・感染の決定的なポイントは、手についたウイルスで口や鼻、目を触り感染する接触感染や、飛沫感染をどう避けるか。そのためにとにかく手を洗う事、口や鼻、目を触らないこと、換気で飛沫感染リスクを下げること、これらを子供たち一人ひとり・各教室・学校にどう徹底させるかが重要

・そういったことを踏まえる中で、文部科学省から示されている「令和2年度における小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校における教育活動の再開等について(通知)」(https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index_00007.html)と、ガイドライン(同ページ最下部リンク先)に示されていることは感染防止策としてしっかりしているのではないか

・そして千葉市・教育委員会においても、高い危機感を持ち、感染防止策として取るべき対応は行っていると思われる

(備考)

・学校の開始時期を遅らせることが児童の感染リスク減になるかどうかは、クラス内・学校内に感染者がどれだけいるかによるところが大きいのではないか。⇒現時点で感染者がいないとすれば、時期を遅らせるかどうかはあまり関係ないのではないか。(ただし、無症状感染者がいる前提で考えるべきだが、有症状の感染者がいても適切な対応により感染が防げるのであれば、ガイドラインの徹底などでGOするのでよしとできる)

 

 

●また感染拡大防止(つまり、いち個人の感染を防ぐのではなく社会全体の感染者数をより低く抑えるための策)という点では、

・クラスター対策(感染者の濃厚接触者の検査と自宅療養?による経過観察)は有効だし今後も期待できること

・日本国民の意識と行動レベルは極めて高く、今後も更なる高まり、注意の徹底が期待できること

 

 

なども考慮してます。

 

「危機管理的視点がーー、とか言いながらこの回答かい!」

と思われたかもしれませんが、専門家の中では(医者でなく、感染症専門の医者)かなり研究が進んでいるように思います(市民一般レベルまで情報は落ちてこない)ので、信用して対応を積み重ねていく方法でいくので良いと考えています。

 

 

以上取り急ぎの回答です。

今後、修正したり考えが変わったりする可能性もありますが、その点はご了承下さい。

 

また、こんな新しい報告が出たとかの情報があれば教えてください。

私は日々感染症対策だけを仕事としているわけではありません(市政全般)ので、情報収集にも限界があります。

(時間があれば常に情報と向かい合い、また、いろんな方に意見を求めたりはしておりますが・・・)

 

 

市民・国民のお一人お一人が、大変な不安の中戦っていることと存じます。

しかも、長期戦になることは確実だろうと思います。

何とか、乗り切りましょう。

乗り切るしかありません。

 

よろしくお願い致します。