募集方法、応募者の選考、面接で聞く事項の精査、面接の同席、内定の出し方、内定辞退を防ぐ諸対策。などなど。

挙げればキリがないほど、数多くの採用に関与していると見えてくる共通点があります。

 

それは業種を問わず、共通した事項であり、「中小企業」における、発展の礎となる人材に関することです。

 

それぞれの会社には意識しているか否かは別として、採用に至る「基準」を持っています。

新卒採用であればポテンシャル。中途採用であれば明確なスキルなど。モノサシとも言えるかもしれませんが、それぞれ採用するに至る「基準」です。

 

そんな”基準”に関して、細かな1つ1つの基準はケースバイケースでしょうから記載しませんが、今までの実体験から分かった「中小企業が採用できると会社が発展する可能性が上がる人材」に関する、大まかな共通点を記載してみたいと思います。

 

数百社とお付き合いしてきた結果として、中小企業が採用したい人材の基準(共通点)は大きく分けると下記2点です。

 

・経営者や既存従業員と合う人。又は、良好な人間関係を築けそうな人。

・行動力、決断力に優れたタイプの人。

 

まず、1点目の「経営者や既存従業員と合う人」という点。

これは、大企業のように組織ができあがっておらず、業務が細分化されていない中小企業にとっては非常に重要です。

なぜこの点が重要かと言えば、経営者や従業員と喜びを共有しながら仕事をしてくれる人材が多ければ多いほど、その組織は発展してゆくからです。

逆に、規模が小さいにも関わらず、1人1人が違う方向を向ている組織は発展が鈍くなります。これを改善する方法もありますが、また別の機会に。。

 

そして、2点目の「行動力、決断力に優れたタイプの人」という点。

これは、歴史から見ても歴然たる事実ですが、動乱の時代においては行動しないと生き残れないことが多いです。

常に変化し、動いていかないと余力がない中業企業にとっては、「行動できる人」がいないと話になりません。

なぜなら、会社内で戦略をいくら練っても、全く行動しなければ、売上はゼロだからです。

ですから、中小企業の社長は営業出身の方が多いのも納得できる事実です。

また、別のいい方をすれば、このタイプの方は「右脳派の人」とも言えるかもしれません。洞察力に優れ、どんどん行動できる方です。

逆に、比較的高学歴の方に多い「左脳派の人」は、中小企業の企業規模が大きくなってきて(ざっくり、人数で表すなら50~70名前後の規模感まで。)、○○部門ができ、○○部門ができ、と個別に部門ができ始めてからでも遅くありません。これらの人は、「理論」「記憶力」「論理」など、いわゆる頭を使った仕事に向いており、社内統制にはぴったりだからです。

 

どちらが良い悪いという話ではなく、採用するタイミングが大切、ということです。

不相応な人材が採用できたと喜んでいた矢先、結局定着しない、又は、問題に発展するということは往々にしてあります。

 

「優秀な人材」「”不”相応な人材」を追い求めるだけでなく、「自社に”分”相応な人材」、「自社と合う人材」にも目を向けると会社の発展する人材に巡り会う確率が上がるかもしれません。