「大企業に行くような人は来ないよ」

という言葉をよく聞きますが、中小企業でも大企業に行くような人材を獲得することがあります。

獲得するまでには、時間も労力もかかりますが、きちんと準備をして、諦めずに時間をかければ、会社の幹部候補になりうる人材が来てくれることもあります。

 

しかし、いくら採用活動に力を入れても、”入社後の社内状況が採用の際に説明していたことと異なる”場合、どうなるでしょうか。

 

優秀な人材は、すぐに見切りをつけてよその会社へ行ってしまうでしょう。

この「入社後」のことまで考えて採用活動をしないと、採用がゴールになってしまい、企業の発展に結びつくことが難しくなってしまいます。

 

そうならない為に、”採用はうまくいったが、入社後にうまくいかないケース”にはどのような原因が考えられるか、今までの実例を踏まえ、挙げてみたいと思います。

①採用前の説明と入社後のギャップ

②会社と合わない

③その他

 

細かく分ければ、実際には上記以外にも多くの原因があります。

通常はありえない話だと思いますが、実際に①のように入社前に説明していた就業環境や細かな条件面が入社後に異なる、こんなケースもあります。

これでは、いくら採用に力を入れても入社後に人材は離れていきますから、まずは社内環境を改善した方が良いでしょう。

また、どこでも転職できるような人材はこのような状況に我慢してまでその企業で働く理由はありませんから、優秀な人材から離れていくことはよくあることです。

 

また、②のケース、私が助言している顧問先様の場合、確固たる理念に沿って質問を作りあげ、会社の考え方と合うか合わないかをじっくり面接を組んで見極めるため、齟齬ほほとんどありませが、通常、そこまで時間をかけて採用活動をする会社は少ないため、どうしても入社後にギャップが生じるケースが多くなります。

このケースの結末は、従業員が我慢し続けるために士気が下がる、会社は発展しない、労務問題に発展する、などです。

 

そして③のケース、これには人間関係や給与、やり甲斐、裁量、従業員個別の考え方やモチベーションポイントが関連してきます。

離職につながる結末もあれば、経営者や上司との衝突に発展する場合もあります。

当然、周りの従業員の士気低下にもつながります。いずれにせよ、会社にプラスはないでしょう。

 

それでは、これらの①②③は何故起こるのでしょうか?

会社の意識次第で変えることができるのではないでしょうか?

 

結論から申し上げれば、できます。

 

実際に多くの会社様がゆっくりですが変わり、人を軸にした経営体制に変わってゆく姿を何度も目にしてきました。

採用に本気で取り組もうと思ったら、入社の就業環境(どうやって気持ち良く働いてもらうか)、従業員のモチベーションをあげる取り組み、などなど、足りない点があれば改善していくスタンスが必要になります。

その点も踏まえた上で、採用活動をしていただけると、従業員、会社、双方にとってより良い状態が生まれるでしょう。

 

問題は、「採用=ゴール」になっていませんか?ということです。