「従業員のモチベーションを上げるにはどうしたら良いですか?」

「厳しく管理しないと、従業員は仕事しないもの?」

「報酬や地位をあげても一時だけであとは全然効果無いのはなぜ?」

 

どれも実際にご相談頂いたことのある内容ですが、モチベーションに関しては、様々なご相談を頂きます。

モチベーションが低い=やる気がないとみなされ、労務問題に発展することもあり、そうなると、対応は一筋縄ではいかない場面も出てきます。

 

しかし、この

「モチベーションが低い」とか

「リーダーシップを発揮しない」とか

「自主性がない」、「生産性が低い」、という状態は、どういう状況のことでしょうか。

 

一言で言えば、「本人が積極的に仕事を遂行していない」という状況の場合もあれば、「業務に本人の能力が足りていない」場合もあるのではないでしょうか。

そう考えると、ケースバイケースであり、一概に、こう対処すればOKとは言えないことが理解できるでしょう。

 

無論、経営者やマネジメント層の期待している基準と従業員の基準は必ずしも一致しませんので、経営者やマネジメント層の期待に応えられるか否かという点に関しても、経営者やマネジメント層の考える基準が抽象的であればあるほど、従業員側が期待に応えることは難しくなります。

 

「業務に本人の能力が足りていない」場合は、思い切ってほかの業務をしてもらう選択肢もあります。それが難しいのであれば、採用した以上、責任をもって育てる、成長を促す仕組みを考える、これらが真っ先にやるべきことです。

 

では、「本人が積極的に仕事を遂行していない」場合は、どう対処すれば変わるでしょうか。お尻を叩いて厳しく管理している企業もあります。

研修を通して学ばせようとしている企業もあります。

はたまた、従業員本人の意思は無視して、UPorOUTというスタンスの企業もあります。

 

ここでは、よくある模範解答ではなく、視点をずらして考えてみましょう。

 

人が積極的に動く時、その理由はなんでしょうか。

強制された時?やらざるを得ない時?はたまた…

1番は、単純に、”自分から動きたい”と思った時ではないでしょうか。

”何か楽しそうだな。少しやってみるかな”と思った時ではないでしょうか。

 

どうしても”やらされている感”があったり、心の奥底では”仕方ない”と思っている状態では、モチベーションも上がりません。

 

では、周りはどうすれば良いか?

 

「その人の話」を聞いてあげてください。

 

どうしたいのか、どうなりたいのか、どんな価値観をもっているのか、どんなことが得意なのか、どんなことが苦手なのか。

こういう細かな積み重ねが、適材適所につながなり、本人の心に灯りがともり、企業が発展してゆく小さいけれども着実な一歩になることがあります。

従業員の心に灯りが灯り、会社が灯り、社会が灯る。

 

このやり方は、所帯の多い大企業ではなかなか難しい方法ですが、中小企業だからこそ実践できる、費用をかけずにモチベーションを上げる方法の1つです。