会社が発展する為、「自主性をもった従業員」の存在は有り難い存在です。

ですが、言うは易し。行うは難し。

では、その自主性、リーダーシップはどのようにして育つのでしょうか。

 

”自主性を持ちましょう”、というお題目で思考停止をせず、日々の行動まで落とし込めている企業は強くなり、発展してゆくことが多いものです。

では、具体的には、どのように落とし込めば良いのでしょうか。

 

上手くいったケース、そうでないケース、たくさんの事例がありますが、例えば、上司・部下という関係性だけでなく、そこへ第3者(他部門のリーダー)を介在させる方法をとっている企業の例があります。

直属の上司から仕事の仕方を学ぶのではなく、少し斜めにいる人間、他部門や他部署の人間から学ぶ方法をとるのです。

 

仮に、直属の上司をA、部下をB、他部門の第3者をCとすると、リーダーとなる者(A)には、「リーダーの手引き(仮)」なる冊子を渡し、Bには「学ぶんだノート(仮)」というものを渡すとします。

そして、「客観的に見た仕事の進め方」や「他部門から見た、今Bが行っている仕事の有用性」などをBはCから学びます。

それと同時に学んだことをノートへ記載し、毎週Aに提出します。

その後、BはAからフィードバックをもらうと同時に、AはCへ「Bは○○の部分が弱いのでもっと教えてほしい」などと、適時、3者間でBが成長するよう、意見を出し合ってBの成長を促すのです。

 

「リーダーの手引き(仮)」には、部下を動機づける方法や、アドバイスの仕方、フォロー方法等が記載されています。

「学ぶんだノート(仮)」には、学んだ内容、学んだ事項の活かし方などが記載されています。

 

更に、成長が進んでゆくと、現在の職場の問題を見つけ出し、それを解決する為の施策を自分で考え、まとめる「課題解決シート」となどの活用も視野にいれます。

自分で考え、考え、上司に見てもらっては、戻され、この作業を何度も繰り返すうちに、考える習慣が身に付き、問題を解決するアプローチの仕方や自分の考え方の癖等を客観的に掴んでいきます。

 

仕組みのつくり方はシンプルであればあるほど有用ですし、正解はありませんので、企業の数だけやり方は存在します。

ただ、この方法の良い点は、関係するABCいずれにも双方向的な循環が生まれますので、リーダーを育てる視点を養いやすいことが特徴的です。

 

何もしていないと、自主性やリーダーシップは育ちません。

従業員1人1人の成長を促す。

それを可視化できるまで仕組化する。

これが経営者の大切な役目であり、自社の為になるのではないでしょうか。