知り合いに、有名なお酒メーカーで営業を長年されていた方がいらっしゃいます。
その方と山梨県にある”ほうとう“(山梨県を中心とした地域の郷土料理)のお店で話題が盛り上がり、そのお店で出している日本酒って◯◯ですよねと言う話しになり、蔵元さんはスパークリング日本酒も出していて私大好ですと話しをしていたら、「あのスパークリング日本酒は美味しくする為にシャンパンと同じ瓶使って、同じ様に作ってますからね」との蘊蓄が。勿論呑むだけ専門の私はなんの事かわからないので、興味を持ってなんですそれってと質問したら簡潔にわかりやすく教えてくれました。
本場のシャンパンもしくは価格高目のスパークリングワインは、瓶内二次発行をさせるそうです。すると瓶内部の圧力が高まり、5気圧程度になるとか。それくらいになると通常のワインの瓶では割れてしまう為、わざわざ海外からシャンパン用ボトルを購入し、その瓶を使い瓶内二次発酵させるそうです。
それと比較して、炭酸ガスを注入して作るリーズナブルなスパークリングワインの瓶内部の圧度は3気圧程度だそうで、普通のワインボトルでも大丈夫だそうです。
価格以外で見分け方は何かないんですかと質問したら「泡です」だそうです。
キメの細かい泡は瓶内二次発酵でガスが抜けづらく、キメの荒い泡は炭酸ガスを注入したものでガスが抜けやすい、と説明してくれました。

またなんで日本で専用の瓶作らないんですか?と質問したら、そもそも瓶の需要が少ないから型代投資する方が高いんですと間髪入れずに回答が。
知人が凄いなと思った事は、絶妙なタイミングで的確な回答をしてくれた事です。多分この手の知識は知っている人は沢山いらっしゃると思います。ですが知識だけの人から同じ話しを聞いても多分心には響かないんだろうなと。知人の話しがすんなり、そして心に響いたのは長年メーカーの営業マンとして働いてきて、今回教えてくれた事よりも深く色々な知識や経験があるから、さりげなく教えてくれる事に納得出来て伝わるのでしょう。

さすがプロです。