天気が不安定。土砂降りになったり、日が差したり。


子供たちが小学生の頃、剣道を習っていた。学区外の小学校の体育館まで通っていた為、子供の足で片道30分近くかかった。夏の終わりの稽古の帰り道などは、体育館を出た頃は晴れていても、途中から雲行きが怪しくなる。遠くで聞こえる雷も、子供たちの小さな歩幅では、追いつかれてしまう。痛いくらいの大粒の雨に打たれながら、帰った事も度々あった。


ある日の帰り、3人で濡れねずみになって帰路を急いでいると、少し前方に車が停まった。窓から男性が3本の傘を出して、「使って、返さなくていいから」と。どうしようかと迷っていると、息子が「大丈夫です」と、先に答えた。あと数歩で自宅だったからだ。


土砂降りの中、車を停めてくれたのだから、サッと傘を受け取れば良かったかな、と、ちょっと後悔した夏の終わりでした。