どこに住むかも重要

 

  留学を決めたら、今度は留学する自治体を選ぶ必要があります。自分の専攻に地理的な縛りが無ければ(例えば、クジラの研究をするならハワイ州とか)生活の拠点によって大学生活が大きく変わってきます。

 

  例えばアメリカで人口の多いニューヨーク、ロスアンゼルス、シカゴでは税金が高めに設定されていますので、普段の何気ない買い物も他の州よりは高くなります。飲酒可能になる年齢や運転免許を取れる年齢も州によって異なります。田舎に住むとなると車が無いと生活できませんが、逆に都会だと公共交通機関が発達しているので車は必要ありません。そして、英語に関して言えば大都市圏の方が早口な人が多いように私は思いました。

 

  そして、あなたの性格によっても避けるべき場所は決まってきます。青い空と青い海を見た瞬間にサーフィンに行ってしまうような性格ですと、フロリダやハワイは勉強どころではありません。逆に雪を見たらスキーに行きっぱなしになってしまいそうなら北部に行くのは危険です。アメリカの大学は毎日7時間程度勉強しても不思議ではないので、ちょっと遊んでこようと息抜きが多くなると途端に単位が危うくなってきます。自分の心にどのぐらい強い意志があるか、自分と相談をしましょう。

 

  日本からの所要時間を考えると、羽田からロスアンゼルスだと直行便の飛行機で10時間ほどですが、それに対してニューヨークだと13時間かかります。東京以外の都市から出発すると、どこかで乗り換えが発生する可能性があります。この場合は所要時間はもっとかかります。もちろん、日本から遠くなればなるほど飛行機代は高くなります。4年間の留学で何度か帰国する予定であれば、こういったことも考慮に入れてみましょう。

 

  ちなみに、私は青い空と青い海には絶対に心が負ける自信があり、ウインタースポーツには全く興味が無いので北東部に留学しました。10月から4月いっぱいまで雪が降っていると、それだけで諦めがついて仕方なく勉強するしかありませんでしたよ。そして、私は運動神経が無いので、移動手段を公共交通機関100%にするために田舎は避けました。車で郊外から通学していた友人は、授業が始まるまでに大学付近の駐車場争奪戦に参加しないといけないため、かなり時間にゆとりを持って家を出ていたようです。正直、ちょっとその時間はもったいないなと思いました。街中は駐車料金も高いですしね。

 

  大学を卒業をすると、4年しか住んでいなくてもまるで第二の故郷のように感じるのが不思議です。日本からはなかなか遠くて行けませんが、映画の中で自分が住んでいた地域が登場すると嬉しくなります。皆さんも充実した生活が送れるよう、住む場所を選ぶときはよく調べて悩んで下さいね。