朝型が有利か、夜型が有利か…

 

  同じ勉強するなら朝に勉強するほうが有利なのか夜に勉強するほうが有利なのか、様々な意見があると思いますが私は朝型が有利だと思います。もうちょっと踏み込んで言うなら、夜型になりそうなところを朝型にキープする努力が有利だと思います。

 

  受験生は塾から帰って来たらその日のうちに復習をすることが求められますが、未消化の授業内容を全て消化しようとすると就寝時間をずるずると遅くしがちになります。朝型を徹底するためには塾にいる間にきちんと集中したり、講師に質問をしたりして分からないものを家に持ち帰らないようにする習慣が必要です。集中するには就寝時間と起床時間を固定して睡眠時間をしっかり確保しつつ睡眠の質を上げる必要がありますね。すなわち健康的な生活を送ることに繋がります。また、講師に質問をすることによって、自力で未消化なものを解決するよりも相当短い時間で解決することになりますし、自分が見過ごしていた予想外の視点を指摘してもらえるメリットもありますので、是非とも授業後に講師を捕まえて下さい。

 

  夜更かしを防いで質の高い睡眠を得た後の朝は脳がすっきりしますので、就寝時間を遅くする原因となる二度寝を防いでくれます。そして良質な睡眠は記憶を整理してくれるので朝から脳がシャキッと働いて、目覚めた後の3時間が勉強にとってゴールデンタイムとなるわけです。この時間帯の1時間は他の時間帯の数時間分に相当するぐらいの効果がありますので、利用しない手はありません。学校へ行く前にせめて1時間、机に向かってみましょう。このとき大事なことは、毎朝何をするのかを迷わないでいいように固定しておくことです。難解で時間がかかりそうな問題に取り組むよりは、繰り返してこそ覚えられるような内容(英単語、漢字、年号など)や英語の発音の教材などを用意して終了時間までしっかり集中し、すぐに切り上げられるようにしておくと出発時間に支障が出ません。

 

  夜遅くに起きているデメリットは他にもあります。一つ目はSNSで友人とやり取りをすることが多くなることです。せっかく集中してたのに話しかけられてしまって、断るのも悪い気がして結局時間が無くなってしまったなんていう経験は誰にでもあるのではないでしょうか。しかも寝る前にスマホを見つめることで睡眠の質は低下してしまいます。二つ目は夜遅くまで起きていると晩御飯を消化しつくしてどうしてもおやつに手が伸び、自律神経が乱れて不健康になります。反対に朝型のメリットはSNSのやり取りがあまりなく、朝日を浴びることができ、朝食をしっかり取れることです。こうすることで体内時計がリセットされて自律神経が整い、元気に過ごすことができます。
 

  夜型にメリットは無いのかと言うと、全く無いわけではありません。それは家族が寝静まっていて静かであるということです。まるで図書館にいるような静けさが得られるから集中できるという人は居るでしょう。しかし、朝早く起きても家族は同じように寝ていますので、同じ状況は作れますよ。

 

  受験生に限らず、人間は夜更かしをするほうが早めに寝るよりも簡単です。いつも10時に寝る人が11時まで起きているように言われるのと、9時に寝るように言われるのと、どちらが簡単かを想像してみるといいと思います。つい就寝時間が遅くなってしまった後に、いきなり早い時間にさっと戻すことは結構難しいです。でも全く無理かと言えばそうでもありません。毎日15分ずつ早く布団に入ることを続けていれば、いずれは早寝早起きが可能になってきます。

 

  大切なのは夜更かしをしなくても良いような毎日の過ごし方です。是非とも質のいい学習のために生活習慣への気配りをしてみて下さい。