子供のころ、家に双眼鏡(口径50mm)8倍がひとつありました。
父は商船学校の学生であった時代がありました。
そのとき、大枚をはたいてもらって買ったそうです。
この口径50mmで8倍というのには意味があります。
接眼レンズのところに、像がうかぶのですが、
その直径は5㎜少しになります。
これは、暗闇での瞳の大きさと同じです。
夜の海で航海をするとき、
一番、外の世界を効率よく、
8倍という手振れの少ない倍率で観察できるのですね。
さらには、星雲などの暗い天体を観察するのにも力を発揮します。
目覚めに、また、天体観測少年のときのことを思いだしました。
そうそう、双眼鏡は反対側から見れば8倍の顕微鏡にもなります。
望遠鏡は顕微鏡にも使える。
小学生のとき、自分でそれを「発見」したときは嬉しかったです。
双眼鏡といえば、映画やドラマでは見える像が∞が少し重なったように〇をふつ合わせて表現しています。
これは大嘘。
ピントの合った双眼鏡の像はまん丸です。
そして肉眼よりも、世界が立体的に見えます。
なんで、何十年も嘘がまかり通っているのか。
これも認知の歪みを利用した「説得性ある」表現法なのですね。