建設業許可には「ヒト」の要件が2つあります。

1つは昨日のブログで書いた「経営業務の管理責任者」、もう1つは「専任技術者」です。

経営業務の管理責任者は「5年、もしくは7年」の経験が無いと要件を満たしませんが、

専任技術者は一部の業種を除き、申請する業種が求める資格や免許があれば、

経験年数に関係なく要件を満たすことができます。


しかし、もし資格がないとしても諦めてはいけません。


卒業した学校(学科)によって異なるのですが、申請する業種の実務経験を

証明することができれば、資格や免許無しに専任技術者の要件を満たすことができます。

卒業した学校(学科)が申請する業種と関係の無い場合は、10年以上の実務経験を

求められます。


ということで、資格が無くても実務経験で要件を満たせればいいのですが、

これが簡単な話ではないのです。。。


高校を卒業してから建設会社に勤めている方が独立しようと考えた時には

ほとんどの方が実務経験を10年以上積んでいるので、何も問題なく簡単に

許可が取れるだろう、と考える方が多いのですが、実はこれが大変です。

なぜかというと、実務経験が10年以上あったとしても、それを客観的に証明する書類が

ないとダメなのです。

「俺は30年以上も経験があるんだぞ!」と叫んでも、それを証明する書類が無ければ

役所は相手にしてくれません。

勤めていた会社が建設業の許可を持っていなかった場合、

経験を証明する書類とは、

・工事請負契約書

・注文書

・請求書

などです。

これを年数件(自治体によって求める件数が異なります)、その10年分を証明書類として

役所に提示しなくてはなりません。

ここでくじけてしまう方もいらっしゃるのですが、くじける前に一度ご相談頂きたいと

思います。

役所の手引きに載っていない書類でも、証明書類として認められることがありますので

是非ご相談を!!

今日は、独立するタイミングにも大きく関わってくる大切なポイントをお話します。


建設業・工事業で会社を設立し、建設業許可を受けようとする場合、

常勤の取締役の中に、建設業法で定められた要件を満たす方がいなくてはなりません。

「経営業務の管理責任者」といいますが、いくつかある要件のうち、1つに該当すれば良いことになっています。

一般的には、以下のいずれかに該当することが求められます。

1.許可を受けようとする建設業に関し5年以上「経営業務の管理責任者」としての経験を有する者

2.許可を受けようとする建設業以外の建設業に関し7年以上「経営業務の管理責任者」としての経験を有する者


「経営業務の管理責任者」というのは聞きなれない言葉だと思いますが、

「個人事業主もしくは株式会社などの取締役として建設業の経営業務を総合的に管理する者」のことです。


そして、上記の要件の1と2の違いですが、

1は「経験業種と申請業種が同じ場合」、

2は「経験業種と申請業種が異なる場合」といことです。


つまり、独立する前にこの要件をクリアするには、基本的に会社の取締役になり、

5年(7年)以上の経験を積む必要があるのです。

従って、もし「将来独立して建設業許可を取得したいが、いま勤めている会社では取締役にはなれそうにない」と

いうことであれば、会社設立時に経験者に取締役に就任してもらうか、

ご自身で経験を積むべく独立してしまうしか方法はありません。

ということで、もし建設業の会社で取締役に就任されている方は5~7年くらいは続けた方がいいと思いますし、

場合によっては早めに独立したほうがいいというケースもあります。

もちろん、建設業許可の取得さえできれば、独立後の事業経営が必ず上手くいくわけではありませんが、

許可の取得がスムーズにいけば、経営が軌道に乗るスピードを速められるかもしれません。

具体的に独立の時期が決まっていなくても、是非ご相談頂きたいと思います。

ご相談頂くことで、許可取得のポイントが明確になり、独立するタイミングが見えてくると思います。

会社を設立するときには、たくさんのことを決めなくてはなりません。

・会社名はどうするか?
・会社の所在地は自宅にするか?事務所を借りるか?
・役員の構成をどうするか?
・役員の任期は何年にしたらいいか?
・資本金はいくらにしたらいいか?
・事業年度はどうしたらいいか?(決算月はいつにしたらいいか?)

この他にも決めなくてはならないことはまだまだありますが、

建設業などの許認可を取得する上での「落とし穴」があります。


それは「事業目的」です。


会社の主な事業が、

住宅建築であれば「建築工事業」、

塗装であれば「塗装工事業」、

空調設備であれば「管工事業」

というように、事業目的を定款に書きます。


この時に注意しなくてはならないのが、「事業展開」です。

メインとする事業を目的に入れ忘れることはないと思いますが、

上記のように住宅建築を行う会社であれば、「建築工事業」に加えて

・建築資材の販売

・不動産の売買や賃貸管理

などを事業目的に入れておいた方が良いかもしれません。


また、建設業・工事業の会社で入れておいた方が良い事業目的は

「産業廃棄物収集運搬業」です。


工事現場で発生する建築廃材を処理場まで運搬する際に

「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要になりますので

この事業目的は入れておいて下さい。


許認可の種類や役所によって対応が異なることがありますが、

申請する許認可事業が事業目的に入っていない場合は、

申請前、もしくは申請後に目的追加の変更登記申請を

しなくてはなりません。


建設業・工事業の会社様からこの産業廃棄物収集運搬業の許可を取得したいということで、

ご依頼を頂くのですが、多くの会社は事業目的に「産業廃棄物収集運搬業」が入っていません。

会社設立時、最初に作る定款にその目的が入っていれば、無駄にお金も時間も使わなくて済んだのに。。。

と思うことは頻繁にあります。


事業目的の追加をするためには、変更登記申請をする必要があります。

この申請をするには登録免許税が3万円も掛かるんですよ。


会社設立を専門家に依頼した時に、事業展開に関してのヒアリングが無かったら

依頼をキャンセルした方がいいかもしれません。

近い将来に(許認可の申請をするときに)、本来やる必要のなかった変更登記をする羽目になります。

お気を付け下さい。。。
先週、「建設業で独立する場合の手続きの順序(その2)」という記事の中で

日本政策金融公庫の新創業融資という制度について少し書きました。


独立開業する方が資金調達する場合に良く使われる制度なのですが、

前の記事でも触れたとおり、「自己資金の要件」があります。


日本政策金融公庫のホームページで新創業融資のページを見てみると

自己資金の要件について以下のとおり書かれています。

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自己資金の要件

事業開始前、または事業開始後で税務申告を終えていない場合は、

創業時において創業資金総額の3分の1以上の自己資金(注)を確認できる方

(注)事業に使用される予定のない資金は、本要件における自己資金には含みません。
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このほかに「よくあるご質問」というページには以下のように書かれています。

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Q10 新創業融資制度を利用して創業する予定ですが、創業資金の3分の1以上の自己資金があれば、
創業資金の全額が融資の対象となりますか。

A
創業資金総額の3分の1以上を自己資金でまかなっていただく必要がありますので、

ご融資の対象額は、創業資金の最大3分の2まで(かつ融資限度額内)となります。
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ここまで読んで「創業資金の3分の1は自分で準備すればいいんだな」というところまではわかるのですが、

「自己資金の定義」はわかりません。

親戚や友人からお金を借りてきて「自己資金だ」と主張する人もいらっしゃると思いますが、

基本的に自己資金とは「ご自身で貯めてきた自由に使えるお金」と考えて下さい。


ご自身が貯めてきたお金ではなく、親族からの資金援助なども自己資金に認められることがありますが、

いずれにしても「返済不要の事業専用資金」として金融機関に認められないと「自己資金の要件」を

クリアするのは難しいと思います。

この自己資金の要件に関してはケースバイケースな話になりますので、

より具体的なご質問などがございましたら、直接当事務所までご相談下さい。


昨日は環境ビジネス総合研究所の定例会に参加してきました。

環境ビジネス総合研究所は、環境ビジネスに関わる方々の任意団体で40名ほどの会員がいます。

会員は大企業のお勤めの方から、私のような個人事業主まで多種多様です。

http://www.ebri.jp/

私は1年ほど前に入会させて頂き、毎月の定例会に参加しています。

当事務所の主要業務は建設業許可なのですが、建設業のお客様が産廃許可の取得を希望されることがあります。

現場で発生した廃棄物を収集運搬するためです。

1年ほど前までは産廃の許可申請を通して間接的に環境ビジネスというものに接していたのですが、

しばらく前から産廃関連の業務依頼が増えてきたため、「もっと環境ビジネスに関して知りたい」と思い入会させて頂きました。

毎月の定例会では、会員の中から1社がプレゼンを行います。

昨日は、パッシブエネルギージャパン株式会社のドイティンガーさんのプレゼンでした。
http://www.passivenergie.jp/

プレゼン内容は主要製品の「熱交換器」でした。

省エネ先進国のドイツでは大変普及しているそうで、ドイツ出身のドイティンガーさんは

この製品を日本でも広めていきたいと考えています。

「熱交換器」は簡単に言えば換気扇なのですが、この製品の凄いところは外気が0度であっても

この熱交換器を通ると18度の空気が室内に入ってくるそうです。

つまり換気しても室内の温度が一定に保てるので、エアコンなどの冷暖房費をぐっと抑えることができます。

そしてタイミング良く、国土交通省でこの熱交換器などの省エネ改修をする場合、最大で交換費用の
 
3分の1を補助する制度が始まるそうです。(期間が短いようなのでお気を付け下さい。)

http://www.passivenergie.jp/news/20130215.php

ご興味のある建築士の方、工務店の方がいらっしゃいましたらご連絡下さい。

ご紹介致します。
$建設業・工事業で独立!【会社設立】×【建設業許可取得】×【創業融資】はお任せ下さい!!-ドイティンガーさん

建設業・工事業で独立して、以下の手続きをどのような順序で行えば

スムーズで、無駄が無いでしょうか?


・会社設立登記

・建設業許可申請

・創業融資申込み


「建設業で独立する場合の手続きの順序(その1)」で「会社設立」と「建設業許可」について

書きましたが、「創業融資の申込み」はどのタイミングで行うのが良いでしょうか?


1.会社を設立する前

2.会社を設立し、建設業の許可申請をする前

3.会社設立し、建設業の許可も取得した後

(ただし、3は日本政策金融公庫の新創業融資制度の場合、事業開始後税務申告を2期終えていない方)


どのタイミングでも創業融資の申込みはできますが、「自己資金が十分にない」場合の答えは


「1.会社を設立する前」になります。


日本政策金融公庫の新創業融資制度には「自己資金」の要件があります。

これは「創業に必要な資金の3分の1はご自身で準備して下さい。」というものです。

つまり、創業に750万円が必要であれば、3分の1の250万円は自分で準備しなくては

残りの500万円の融資を受けることができないということです。

会社設立前であれば当然自己資金はお手元にありますが、会社設立をしてしまうと色々と

準備をする中で「あれも必要、これも必要」となり、不要なモノにもお金を使ってしまう

可能性もあります。

こんなことをしているとどんどん自己資金が減っていき、結果として必要な融資を受けることが

できなくなってしまいます。


ということで、「建設業で独立する場合の手続きの順序」としては


創業融資の申込み→会社設立登記→建設業許可申請


というのが、無駄なくスムーズにスタートするための手続きの順序になります。

(みなさんの業務のご経験、自己資金の額などにより、手続きの順序が変わることもあり得ます。)


経営を早く軌道に乗せるためにも、この辺の手続きで失敗したくないですね。
会社にお勤めだった方から独立起業のご相談を受けた時に

「どこから手を付けていいのかわからない」というお話を

お伺いします。


建設業許可の要件を満たしている方で、独立後すぐに会社を設立し、

創業融資も検討している場合、どのような順序で手続きを行えば

良いでしょうか?



建設業許可

 建設業許可は個人事業主でも、要件を満たしていれば許可を受けることができます。

 しかし、個人事業主として建設業許可を受けた後に会社を設立した場合、

 個人で受けた許可を法人に引き継ぐことはできません。

 改めて法人として「新規申請」する必要がありますので、手数料などが無駄になります。

 つまり「会社設立→建設業許可申請」という順序で手続きをした方が良いことになります。



会社設立

 会社設立後に建設業許可の申請をしますので、許可要件(基準)の
 
 「ヒト・モノ・カネ」を満たす形で会社設立の手続きをする必要があります。

 「ヒト」→経営業務の管理責任者と専任技術者

 「モノ」→営業所(自宅でも条件を満たせば認められます)

 「カネ」→自己資本500万円以上、もしくは500万円以上の預金残高証明書


 常勤の取締役の中に経営業務の管理責任者の要件を満たす人がいなかったり、

 取得しようとする建設業の種類が事業目的に入っていなかったりすると

 会社設立登記が済んだばかりなのに、変更登記を申請する羽目になりますので

 ご注意下さい。


創業融資に関しては、「建設業で独立する場合の手続きの順序(その2)」で

お伝えします。
「登記されていないことの証明書」

一般の方にはあまり馴染みのない書類だと思いますが、
資格試験に合格し、登録する際に提出を求められることがあります。


また、当事務所のメイン業務である建設業許可などの許認可の申請時にも
役員の「登記されていないことの証明書」を提出します。


「そもそも登記されていないことの証明書ってなに?」という方は
以下のページをご覧ください。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetuzuki/form/pdf/tantei/mibun_toki_tyui.pdf


この「登記されていないことの証明書」を取得する際に気を付けて頂きたいことがあります。


この証明書には本籍を記載するのですが、
最近ご自身の本籍を正確に分からない方がいらっしゃいます。

(申請先によっては本籍の記載は不要とする場合もあります。)


以前は運転免許証に本籍が記載されていて、すぐに確認できたのですが、
現在では運転免許証が個人情報保護などの観点によりICカード化され、
本籍地の記載が無くなりました。


ここで気を付けて頂きたいのは、もし誤った本籍地を申請書に書いた場合でも
登記されていないことの証明書を取得できてしまいます。


「えっ?取得できちゃうの?」


つまり法務局の窓口で「本籍地が間違っていますよ」とは言ってくれず、
登記されていないことの証明書は本籍が誤ったまま発行されてしまうのです。


というのも、登記されていないことの証明書は後見登記等ファイルに
「記録されていないこと」を証明する書類なので、記録されていなければ
申請内容が「正確な情報であるか」ということは法務局では分からないからです。


本籍地を正確に分からない方は、先に本籍地の記載のある住民票の写しを請求するなどして、
正確な本籍地を確認してから登記されていないことの証明書を請求して下さい。


忙しくて登記されていないことの証明書を取得する時間の無い方は、
東京法務局から徒歩10分の当事務所にご連絡下さい。

登記されていないことの証明書を取得代行します。

「契約を分割すればいいんですよね?」

建設業許可の取得を検討されているお客様から
必ずと言っていいほど頂くご質問です。

建設業法では「軽微な工事」だけを行う場合を除き、
建設業の許可を受けなければなりません。

この「軽微な工事」とは、
 建築一式工事では、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事、
 その他の建設工事では、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事
 を言います。

つまり、上記の金額を超えていたとしても、工事を分割して契約すれば
1件当たりの契約金額は許可を必要とする金額を下回るので、
「許可は不要でしょ?」とお考えになる方がいらっしゃいます。

しかし、建設業法施行令第1条の2の2項では
「同一の建設業を営む者が工事の完成を
 二以上の契約に分割して請け負うときは、
 各契約の請負代金の額の合計額とする。」と謳われています。

ということで、残念ながら契約を分割して済む話ではありません。

契約分割の話は諦めて(笑)、当事務所にご相談下さい。

建設業界出身の建設業許可専門行政書士、伊東です。小規模建設業者様の建設業許可取得とその後の許可の管理(変更の届出、決算の報告、更新の手続きなど)を主にサポートさせて頂いておりますが、私の仕事はこのような「普通の行政書士の仕事」に留まりません。建設業界で会社員として経験した、法人のお施主様、官公庁、設計事務所、ゼネコンなどに対する多様な営業活動や現場対応、そして行政書士になって経験した建設業相談員としての豊富な相談実績を活かし、普通の行政書士では対応不可能な売上向上のご提案や会社経営上のお困りごとのご相談にも対応しています。
私が会社員時代に受注してきた工事をちゃんと納めることができたのは、協力業者である小規模建設業者様の素晴らしい仕事のおかげでした。いま行政書士として、小規模でも素晴らしい仕事をされる建設業の皆様を全力でサポートすることが、私の仕事であり、使命です。