例年通りで在れば椰子ガニが間も無く解禁に成ります。 12月から1月の二ヶ月だけ椰子ガニを捕っても良いんです。 実は、この解禁の時期が最も椰子ガニの捕り難い時期で、夜気温が下がり椰子ガニは巣穴から出て来ません、ただし、この時期でも比較的暖かい雨の夜等は絶好のチャンスです。  

 椰子ガニを捕るには、まず餌を仕掛けます。 椰子ガニですから餌はヤシの実に成ります。 ヤシの実の一カ所にV字の切れ込みを入れて、椰子ガニが中身をすくい出して食べられる様にします。 これを昼間椰子ガニが潜んで居そうな所へ置いておきます。 そして、夜中に懐中電灯を片手に捕りに行き、ヤシの実を食べている所を捕まえます。

 椰子ガニは、カニと言いますが殻を被らないオカヤドカリだと思って戴ければ良いと思います。 餌はヤシの実など果物が中心で、ジャングルの崖下や大きな岩の下などの穴の中に潜んで居ます。 夜行性で月の無い夜等に活発に動き、餌を採ったり海に水浴びに出て来ます。

 椰子ガニ捕りの服装は、丈夫な靴・長袖・長ズボン・帽子・背中にリュックザック、ジャングルの中を歩くので足元が不安定だし、木の枝や岩などで手足を傷つけない様に、そして何より蚊に刺されない様に重武装をします。

 背中のリュックザックには、水と幅1㎝長さ30㎝程に切ったタイヤチューブが数十本入っています。
 水は休憩時に呑む為の飲料水です。 細く切ったタイヤチューブは、捕った椰子ガニの爪を縛る為の物で、リュックザックは捕った椰子ガニを入れて運ぶ為の必需品です。

 椰子ガニは狭い所に一緒に入れて置くと、ケンカをして一番柔らかいお腹を切り裂きます。切られた方は死んでしまい商品価値が無く成ってしまいます。 それを防ぐ為に細切りのタイヤチューブで爪をグルグル巻きにし体に固定してしまいます。

 この爪を縛るのが熟練を要し、片方の爪を縛っているともう片方で指等を挟まれて怪我をします。 鉛筆位の物は簡単に挟み切ってしまう力が有り、とてもデンジャラスです。 また、いい加減に縛っておくとハズレてしまいリュックの中が大変な事に成ってしまいます。

 そして、餌を仕掛けた場所十数カ所から数十カ所を二時間・三時間掛けて回ります。 平らな所は一つもありません、ジャングルの中の崖下の斜面を登ったり降りたり、一山超える事も有ります。

 歩いていると汗が噴き出し、呼吸が荒く成り、心臓が飛び出しそうに成りますが、休憩を取り五分もしないうちに呼吸も心臓も静かに成ります。 ロタは東京に比べ酸素濃度か50%程濃いそうです。 だからなのか回復がても早いです。

 獲物にするのはある程度の大きさの物以上と自主的に決めています。 小さい物は捕りません。 リュックに収まるのは5~6匹に1匹位の割合に成ります。 サイパンでは絶滅したと言われ、グアムでも殆ど捕れなく成ったそうで、ここではその教訓を活かし絶滅しない様に気配りをしています。

 捕った椰子ガニは、売って現金にするか、食べるか、親戚や親しい仲間内に配ります。 食べる場合の料理法はシンプルに塩茹でにするか、ココナツミルクで野菜等と一緒に煮ます。 どんな料理にしても絶品です。  あれだけキツい思いをしてジャングルを歩き回った価値は在ると自覚する瞬間でも有ります。

 チャモロと一緒にこんな経験が出来るのも旅行者でなく、仲間として受け入れてくれている証だと思います。 ああ、12月が待ち遠しい今日このごろです。

 

 ロタに通って20年、住み着いて2ヶ月、ドッカリと腰を据えて観ると、文化の違い習慣の違いで面白い事がいっぱい有りますね。

 まず最初にビックリしたのが、チャモロの友人の家を訪問した時に、『飯は食ったか?』と聞かれ、『さっき食った』と言うと、フムフムとうなずき乍ら奥から、ご飯・おかず・水が出て来ます。

 で、『食べろ』とすすめます。 ローカルに比べると日本人は痩せて貧相に見えるんですね。 だから『ちゃんと飯を食って無いだろう』と、お茶やコーヒーで無くご飯を出してくれる訳です。

 チャモロの文化では、食べ物を勧めるのが最高のおもてなしです。 こちらも遠慮なく戴きました 。 ご飯は炊飯ジャーにいつも入っています、家族も食事時間に関係なくお腹がすいたら、ご飯とオカズをサクサクッと食べます

 あいにく食べ物が無い時は、ココナッツやバナナ、庭の果物やお菓子等が出て来ます。 そして冷たいロタのミネラルウォーターが添えられます。

 また、『今、サシミを切ったから食べに来い』と電話をくれます。 サシミはサワラが多いです。 西港で入れ食い状態が二ヶ月も続いているアジもサシミで出て来ます。 青ブダイもサシミで良く食べます。

 ローカルのサシミの食べ方は、近年は醤油にチューブわさびです。 チューブわさびはヱスビーが主流です。 一昔前は醤油にレモン・唐辛子・タマネギ・にんにく等を刻み込んだフェナデニィソースに魚の切り身を漬込んだヅケ(ケラグエン)が主流でした。

  こんな時私は、小型のオロシ金とニンニクを二粒ポケットに入れてバイクで出掛けます。 そして、到着するとオロシニンニクを作りニンニク醤油でサシミを戴きます。 

 こちらにはオロシ金は有りません、全く無い訳ではないのでしょうが、普段は電動の小型ミキサーで野菜を細かくしたり、ミンチを作っています。 だからショウガやニンニクをスッて使うと言う習慣が無いんです。 でも、オロシ金を見せて何かを摺るジェスチャーをすると『おお、グラインダー』と言います。 だから全く知らない訳でも無い様です。

 私がニンニクをスッて居ると皆が珍しそうに手元を見ています、そしてニンニク醤油にサシミを浸して勧めて見ます。 三人に一人位は美味いと言って積極的に食べますが三人に二人はあまり箸を出しません。 と言うよりサシミも手づかみで食べますけどね。

 『馬のサシミを食う時はこれが最高だ』と言うと、『馬か?』と聞き返します。 『そう馬』と言い乍ら前足を上げるジェスチヤーを入れます。 フムフムと納得顔でウナズキ、味を想像している目付きに成ります。

 イギリスでこれをやると、明日から人間扱いされなく成りますけどね。

 ロタのジャングルには鹿が沢山います。 ドイツ時代にハンティング用に持ち込まれたそうですが、増え過ぎて畑の作物を食べてしまいます、そこで早朝まだ暗いうちにライフルを肩に鹿狩りをします。  
 これを解体して、煮たり、焼いたり、干し肉にします、内蔵も全部料理します。 そして、背中の肉はサシミにします、誰が教えたのか、このサシミを『コーベビーフ』と呼んでいます。 実際に柔らかくて脂もクセも無くとても美味しいです。 ここでもニンニク醤油の出番が来ます。

 ロタにはまだまだ美味しい物がいっぱい在ります。
 また、機会が有ったら美味しい物の話をします。
 お付き合い戴きありがとうございました。

  
 ロタの足、フリーダムエアのセスナ・ショーツ360(30人乗り)がエンジン故障で、只今6人乗りの小型機で賄っています。 ロタからサイパンやグアムに移動する唯一の足が飛行機です。 

 このショーツ360は、以前はPIA(パシフィック・アイランド・アビエーション)と言う、尾翼にカンガルーのマークとSEINOと書かれた、そう、西濃運輸が経営していた航空会社の所有だった飛行機なんです。(空港内でお客さんの荷物を運ぶ車は、トヨタダイナの2tでアルミボディーには“カンガルー特急便”と書いてありました。) 

 その後ノースウエストにリンクされ、そして撤退後、現在フリーダムが使用中の主力機です。 長年使用していた飛行機で部品の在庫が無いのか、修理不能なのかいつに成っても飛んで来ません。

 もう一つ、コンチネンタルリンクが飛んでは来るんですが、週二便で金曜と月曜それも夜中の二時とか四時とかで、深夜便でサイパンやグアムに到着の乗り継ぎには便利な様ですが、島民の足には成っていませんし、サイパン・グアムから1日ツアーでロタに来るお客さんには利用されません。 

 この足の便が何とか成らないとロタの観光の将来は悲観的です。

 さて、ロタのチャモロは、良く挨拶をします。 道ですれ違っても、スーパーで買い物中でも、車同士ですれ違う時も、兎に角手を挙げて『よう!』とか『やあ!』と、必ず挨拶をします。 車同士の場合はハンドルから手を離さずにVサインや指を三本立てる人も居ますが、島民であろうが観光客であろうが挨拶をします。

 まあ、考えて見れば、東京の山手線の内側位の面積に1,200人とか1,500人(生粋のチャモロの数)が住んでいる訳ですから、いずれ親戚兄弟、同級生とか友達な訳ですね。 昔、島の人が日本へ行って空港ですれ違う日本人に手を挙げて挨拶をしたら、誰も答えなかった『日本人は冷たい』と言った話が有ります。

 また、日本人観光客は良く挨拶を返す様ですが、チャモロに言わせると、中国人と韓国人はまず挨拶をしないとの事、従って顔形と肌の色が似ていても日本人かそうでないかは直ぐ分るそうです。

 まあ、日本人がチャモロの人と親しく成っても正式の挨拶を交わす事は無いと思いますが、チャモロ式の挨拶を参考迄に書きますね。 

 まず、同等の立場の場合は握手をします、そして人差し指から小指迄の四本を鍵型にしてお互いに握り合います、ちょうど電車の連結の様な形です、そしてもっと親しく成るとお互いの手首を握り合います。

 先輩・後輩、大人と子供、地位の上下等が明らかな場合の正式な挨拶は、まず下の者が右手を手のひらを上にして胸の高さに差し出します。 上の者は拳を握り甲を上にして差し出された手のひらに乗せます、下の者はその拳をオデコに戴いてから鼻へ持って行き、拳の人差し指と中指の間に鼻を擦り付けます。
 これが正式な挨拶です。

 私はバイクに乗っている時に手が上げられず、頭を下げる日本式会釈で挨拶する事が有ります、その場合の彼らの挨拶は、アゴを上にしゃくり上げてこっちを睨みます、これには少しムカつく事が有りますが、彼らは総じてフレンドリーで日本人が好きです。

 何故日本人が好きかに付いては、また機会が有りましたらお話させて戴きますね、ブログ訪問そして最後迄お付き合い下さり有り難うございます。 もし、ロタへおいでの時に緑色のバイクに乗った日本人を見かけたら、それは私です。
 
  ロタ島に住みついて間もなく二ヶ月、友達の畑を借りて野菜を作り始めました。まず枝豆です、豆は茶豆です、あとトウモロコシ、これはミライですねやっぱり、収穫が楽しみです。


 ところでロタ島も世界的不景気の影響を受けて、税収減に悩んでいます。観光以外にこれと言った産業の無い島では、公務員の比率が圧倒的に高いんですが、この給料を抑える為に労働時間を短縮し、週四日間労働で金曜日は公務員はお休みです。

 人々がどんどん出て行って3,000人以上居た人口が2,000人に成ってしまい、今年いっぱいに更に500人位い減るだろうと言われています。学校の先生も逃げ出し高校が廃校に成ってしまい、今は中学校と併設して授業を続けています。


 三つ在った日系の大型ホテルも二つがクローズし、ゴルフ場付きのホテルはオーナーが替わりました。  今週は日本人主催のトライアスロンです直行便が飛んで来ます、クローズ中のホテルも臨時に営業です、久しぶりに活気が戻って来ます。

 明るい話をしましょうね、ロタにはソンソン村の南に東港と西港の二つの港が在ります、今その西港で25cmから30cmのアジが入れ喰い状態です、仕掛けはサビキですが、これの先にボルトやナット等の錘りを付けて思い切り投げてひたすら巻き続けます。

 一人で20匹・30匹は当たり前で、100匹以上釣る人もいます。いつもの年は10月いっぱいで終わるんですが今年はまだまだ釣れています、島中どこの食卓にもアジが並んでいます。

 最近はキッコーマン醤油にヱスビーのチューブわさびが定番で、サシミで通っています。また煮たり、焼いたり、揚げたり、マリネ風にしたり、そして醤油にレモンにんにく唐辛子タマネギを刻み込んだ(フェナデニィソース)に漬込んだケラグェンも定番です。

 あと友人に醤油と酒、砂糖みりんで煮る日本式の煮魚を教え乍ら作りました。大変に喜んで美味い美味いを連発し煮汁をご飯にかけておかわりをしていました。
 
 島では週末にはバーベキューをします、肉が中心ですがローカルのバーベキューは鹿肉が良く焼かれます、牛肉や豚肉・鶏肉も出ますがこれはスーパーで買った物です、鹿はジャングルにいっぱい居るので夜ライフルで仕留めて来ます。

 従ってタダです、おまけにフレッシュで背中のサシミは絶品です、これを誰が教えたのか“コーベビーフ”と言っています。
 ここには沢山美味しい物が有ります。

 次は、習慣や挨拶の仕方の違いなんかを書かせて戴きますね。