著書名:日本の三大宗教

著 者:歴史の謎を探る会

出版社:河出書房新社




 「南無阿弥陀仏」


 この念仏は、サンスクリット語の発音を中国語に置き換えたもの。

 そのため、漢字の意味を考えても、正しい解釈をすることはできない。本来のサンスクリット語の意味を知る必要がある。


 まずは「南無」。もとは「ナマス」と発音され、「屈する」という意味で、「帰依」と訳される。

「心から信じる」とか、「任せて従う」という意味になる。


 「阿弥陀」は、「限りない命」を表す「アミターバ」と、「果てしない光」を表す「アミターユス」の語幹で、意味は「計り知れない」。


 「仏」はブッダのことで、仏教では「悟りを開いた人」のこと。


 まとめると、南無阿弥陀仏は「計り知れない命と光(救い)の存在である仏に、心から信じ従う」という意味になる。