夜半に目が覚めた。

彼女から電話だ。

何時だと思ってるんだ…。

今から出かけようって。


以前にもそんなことがあったな…。

今回は、花見に行くって。

朝からでいいと思うのが普通だが、朝まで待てなくて目が覚めるとか…。

彼女を迎えに行って、暗闇の中、車を走らせる。

夜から出かける時は、翌日が休みで、かつ遠出になる。

日本海側から出発して、太平洋側までとか普通にある。

朝焼けの頃、太平洋側の海岸に到着。砂浜から岩場へ移動する。

花見じゃなかったっけ?

海と岩場で桜はない。

彼女は持っていたカバンをあける。

カバンに入っていたのは、大量の桜の花びら。

彼女は、友だちと花見をする約束をしてたって。

その友だちがこの海岸で亡くなったって…。

だからと言って、桜の花びらをばらまいた。

それ花見じゃないけど…。

風に舞った花びらが水面に浮かぶ。

彼女は手を合わせ黙祷する。

さあ帰ろうかと、彼女。

そこで、俺は夜半に目が覚めた。

全部、夢だったのかって。

目が覚めた夢を見ていた。

携帯を見たら、彼女からの着信があった。