JR西日本 福知山線電車脱線転覆事故について2 | いとうのL.P.

JR西日本 福知山線電車脱線転覆事故について2

今の電車の運転士は運転室に一人で乗務することがあたりまえになっているが、かつては運転助士という立場の人が同乗していた。
飛行機の副操縦士のような存在である。運転助士を何年か務めた後、勤務成績優秀な者が選抜されて、教育訓練を受け、試験に合格して運転士になった。

 蒸気機関車の場合、機関士と機関助士と呼ばれる。機関助士は普段は、いわゆる、「アクセル」や「ブレーキ」は扱わない。それは機関士の仕事である。機関助士には、釜に石炭をくべて蒸気を作るという大きな任務があった。
先輩である機関士と後輩である機関助士がチームを組んで、二人三脚で列車を動かしていた。
その過程で、若い機関助士は、先輩である機関士にさまざまな運転技術をはじめ、鉄道マンとしての生活の仕方のようなことまでみっちりたたき込まれた。


 現在は、技術が発達して、運転士一人で運転ができるようになった。
しかし、夜間勤務明けの翌日は注意散漫になりやすい。気になることがあれば運転に精神を集中させられない。ダイヤから遅れが出れば焦る。制限速度を超えるスピードでカーブに侵入すれば脱線事故につながる。これらのことは、昔も今もなんら変わらない。

現在の若い運転士は、先輩運転士の貴重な経験に基づく指導を、十分に受けられなくなっているのではないかと私は思う。