今朝のラジオあさいちばんの気象情報は、主に奄美の皆様へお届けする内容でした。
昨日の朝は「24時間に降った雨が10月ひと月分を超えた」状況。
その後、実際に観測された雨量ではありませんが、
奄美市付近では
1時間に120ミリ以上の雨が3度も降ったとみられます。
気象台が記録的短時間大雨情報を発表しました。
これは、数年に1度しか発生しないような短時間の大雨時に発表されます。
それが、数年に1度どころか、
11時半、13時、15時と日中に3度もあったということです。
このため、名瀬では夜遅くまでの24時間で
10月の月間雨量の3倍近い雨が観測されました。
この原因は、
②その南西に大型で非常に強い台風13号。
①②がほとんど動かずに、同じような空気の流れが続いたこと。
その他の島々でも大きな条件は変わらないのに、奄美大島や徳之島だけ...しかも局地的に猛烈な雨が降るとは...。
気象台でも「過去に例のない記録的な大雨」と表現していますが、
まさに、これまでの経験や防災計画の範疇を超えた大雨です。
今朝は避難所やご自宅でラジオに耳を傾けてくださった方がいらっしゃったかと思います。
NHKラジオは「いつでもどこでも安心ラジオ」というとおり、こういうときに
的確な状況を伝えた上で少しでも安心していただけたら...という気持ちを込めました。
以前、台風か大雨の後に、奄美上空を飛行機で通ったことがありました。
川という川から赤土が流れ出していて、青い海が赤く染まっていたのが強烈に残っています。
もちろん、今はそれ以上の状況ですが、そのときの島々を思い浮かべて、
レーダー画面で「島々にかかる雨雲」の様子や今後の見通しを伝えました。
昨日の夕方(左)と
今朝の様子を比べると、
少しトーンは落ちています。
でも、これまでの大雨の分、
雨が弱くても、新たな災害が発生する危険性が増すこともあります。
そして、その他の地域の予報が薄くなってしまい、申し訳ありませんでした。
ポイントとしては
「明日にかけ日本海から徐々に晴れ。」
①秋晴れの高気圧は南に下がりたいけれど、
②南にある前線はそう簡単に押し下げられません。
③台風はやや北上気味。
...ということで太平洋側はすぐには晴れない状況です。
こうやって図とともに説明できたら早いのに、
ラジオで伝えるのは難しいです。