「音楽劇赤毛のアン」を終えてSeason4アンと私。やっと辿り着けた場所 | 伊東 愛 オフィシャルブログ 「kisses, Mana」 Powered by Ameba

「音楽劇赤毛のアン」を終えてSeason4アンと私。やっと辿り着けた場所

アン役が決まった時
自分に誓ったこと


それは
演じるのはやめよう
アンを生きようということ


すべてのコトバ
すべての仕草に
本心の生きた魂を
宿らせようと


この台本には
世界へ向けての
素晴らしいメッセージが溢れていて

それは、心の奥底から想い
伝えなければいけない言葉

決して軽んじてはいけない
大切な大切なメッセージ


演技じゃなくて、本当の言葉で言いたい!!
言わなくちゃ!!!
そう自分と約束しました


22年間繋いでこられたバトンを
しっかりと23年目へと紡いでいかなければと


世界中から愛される
アン・シャーリーほど
私は素晴らしい人ではないけれど


アンには
とっても共感できるところばかりで
性格や、考え方、心が揺さぶられる部分や感動屋さんな所、価値観がすごくすごく似ていました


役作りも自分の思いつく限り
とにかく徹底的にやりました
 

心から尊敬する俳優の大先輩から教えて頂いたこと


役作りとは、一言でいうとするならば
その役の人生の想い出を作ること
同じ身体を使うから、自分と役との違いは想い出なんだよ


アンのお稽古中のドラマの撮影の時に
教えて頂いたお言葉が
あまりに胸に響いて


そこから
もう一度アンと向き合って
ひとつひとつ
想い出を手繰り寄せていけばいくほど
気持はどんどんアンに近付き
どれが私でどれがアンの気持ちなのか
たまに分からなくなってしまう位


お芝居という枠を飛び越えて
こんなにも役と自分の心が
結びついたのは初めてでした



けれど正直に言っちゃうと
最終稽古まで
一度も自分に心からの納得はできなかった



近付くことはできたけど
まだ、100%アンじゃない
どこかに私の姿が潜んでる



あと一歩先にどうしてもいけない



考えすぎて
迷宮入りとはこういうことかと



だけど、目の前にはもう初日が
迫ってる

何度も何度も台本を読み返して
目をとじて
アンの人生の想い出を思い出す


そして


私自身の人生も思い出す



今日までの道のり



決して平坦ではなく
本当に色々な
色々すぎる出来事がありました


やっと辿り着けたこの場所で
絶対後悔だけはしたくなかった


大勢見に来てくださる
ずっと何があってもどんな時も
長い間応援してくれているFANのみんなや
大切な友達、仲間に
最高の姿を見せたかった



そして、いつも1番側で
誰よりも応援してくれてる家族に
どうしても
ステージから親孝行がしたかった
 


同じようにそれぞれの想いを抱えて挑む
150人のキャストのみなさんや
代表やスタッフのみなさんの想いだって背負ってる



だから、失敗なんて絶対許されない



それだけじゃなくて
これは、チャリティであるという事


このミュージカルは
誰のためかって
それは、私の為でもなんでもない!


世界では
今も誰かが誰かの助けを待ってる


勉強したくてもできない子供達がいる



私!!!
迷宮入りなんかしてる場合じゃない!



私が今その方々の為に出来る精一杯



それは、アンになることじゃん!!!



自分を信じよう



すべてをリセットして
まっさらな気持ちで
会場へ向かいました


ギルバートの純ちゃんが
嬉しい言葉をかけてくれたり
さっきも書いたけれど
マシューの浜畑さんがかけて下さった魔法の言葉にも本当に助けられました!



幕が開く瞬間から
驚くほどに
スイッチが入るのが分かって
本番にして
やっと
行きたかった場所に辿り着けました



そこは、グリーンゲイブルズ



目の前にあるはずの客席が
見えなかった



目の前には
嘘みたいにアボンリーの景色が広がって
見上げればアボンリーの空が輝いて見えて



ラストシーンでは
そこにマシューが暖かく微笑んでくれているのが見えました



あの光景を思い出すだけで
今も涙が溢れちゃう程
心が揺さぶられます



すっごく不思議な体験



俳優としていうならば
ずっと感じてみたかった



そんな感覚



今までは
役を演じながらも
どこかに伊東愛が潜み
涙を流す時も
自分の経験を手繰り寄せていて



だけど
あの2日間だけは



マシューを想い
マリラを想い
ギルバートを想い



アンが泣いていました



そこに私自身の姿は
どこにもなかった



一生忘れられない



そんな瞬間



最後キャスト全員で踊るアンダンス



嬉しくって楽しくって
身体中が愛でいっぱいになって
また泣いてました

舞台上で嬉し泣きをするなんて
こんなに幸せでいいのかなって位
幸せだったなぁ


そして最後の
地球上のすべての命の大切さと
人間の尊厳について考えて頂けたらというメッセージ

魂の叫びって
こういう事なんだって思える程に
力強く想いが溢れて
上手く言葉じゃ言えないけれど

この事を伝えるために
生きてるんだって
生きてる意味みたいなものを
感じながら
話していました


嬉しかったのは
見にきて下さった皆様が、「アンだったね!」「アンにしか見えなかった!」って言って下さったこと!
飛び上がる位めちゃくちゃめっっちゃくちゃ嬉しかった!この上ない褒め言葉でした!


そして、終わった後のみなさんの
輝いた笑顔!
本当に美しくて、そんな素敵なお顔が沢山見られてすごくすごくすごく
嬉しくてたまらなかった!


本番中の共演者のみなさんの勢いも本当にすごかった!何かを伝えたいという想いが重なって本当の意味でひとつになれた気がしています
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眩しいくらいにみんながキラキラ輝いて見えました


もうちょこっとだけ
お付き合い下さいm(_ _)m♡


つづく

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