【令和4年 第2回 富田林市議会定例会(6月) 本会議】いとう寛光による大阪維新の会・代表質問① | 富田林市議会議員 伊東寛光オフィシャルブログ「議員って普段、何してる?」Powered by Ameba

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「議員って普段、何してるん?」
「議会が無い日はヒマなんやろ?」

議員になる前、私も同じような疑問を持っていました。
そして、その答えは議員になって初めて知りました!

あなたの疑問に全力でお答えします。

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■相次ぐ幹部職員の退職について。

[いとう寛光の発言]

 昨年、2021年9月以来、当時の総務部長をはじめ幹部職員の退職が相次いでおります。

 

 以前取り上げました一般職の退職ももちろんですが、幹部職員の退職については特に、何が起きたのか、何が原因なのかなどをきちんとヒアリングをするなどして、できれば事前に退職防止の取り組みを行い、残念ながら退職に至った場合は、事後的にでも未来に向けた対策を考えるべきだと思います。

 官民問わず一般的には、退職を決意する時というのは、職場の人間関係に悩みを抱えているとか親の介護のためであるとか、本人のもともと希望していた職場に転職先が決まったなどの理由が多いかと思いますが、今回取り上げる幹部職員の退職については、これらは当てはまらないように思います。

 一体このような問題が発生した考えられる原因は何なのか把握していらっしゃるのか、あるいは原因が分からないのであればなぜ理解しようとしないのか、後からでも本人を含む関係者に協力してもらい、原因の究明に努めるべきではないか。

 まずは、相次ぐ幹部職員の退職について、組織としてどのような問題意識を持っているのかについてお示しください。

 次に、私は、本市の屋台骨を支えるという重責を担う幹部職員、それも様々な経験を積み、市として本市の将来を担う人物として育成してきた人材が流出するというのは、本市にとってマイナスでしかないと考えます。もちろん市役所も組織である以上、根本的な価値観を共有し得ない人材であれば一緒にはやっていけないというのも最終的にはあろうかとは思いますが、これまで何十年も勤め上げた組織を去るというのはよほどのことだと考えます。本市は人材の流出についてどのような見解を持っているのか、お示しください。

 最後に、私は、今回のように意図しないところで貴重な人材を失う結果を招くということは、二度とあってはならないことだと考えます。これは、僣越ながらご本人たちのためにも富田林の将来のためにも、また先輩たちの背中を見て育つ若手職員たちのためにもであります。再発防止のためにどのような対策を考えているのか、お示しください。



[執行部答弁]市長公室長の発言

 職員の退職におきましては、令和3年度で15人の職員が自己都合により退職いたしましたが、そのうち3人の管理職に当たる職員が9月以降退職いたしました。

 本市職員が中途退職に至る原因につきましては、体調などの理由のほか、組織で働くことの多い公務職場にあって自分自身の能力が十分に発揮できないとの考えや、公務職場での働きがいを見出せなかった、公務が合っていなかったなどの理由を伺ったことがありますが、個人的な事情もあり、全てを把握はできておりません。

 また、退職という大きな決断は職員自身が熟慮されたものではありますが、職員が中途退職することは個々人が培ってきた長年の経験や知識が失われることになるため、本市にとって戦力ダウンとなることは否めず、また、労働力の流動化が進み、労働者の終身雇用に対する考え方が変化し、転職に対するハードルが下がってきた昨今の社会情勢や公務員の人気低下という状況もありますことから、本市といたしましては危機感を持っているところでございます。

 退職原因が個人的事情の場合で、具体的な理由を本人が話したがらないケースも想定されることから、原因の分析は慎重に、退職者のプライバシーにも配慮しながら行ってまいりたいと考えております。

 今後の対策につきましては、この間把握しております退職原因の中には仕事上の悩みも多く、特に管理職になると心の負担も重くなることから、職員のメンタルヘルス面を含めた健康管理のサポートや研修を通じて、職員が悩みを一人で抱え込むことのない風通しのよい職場環境づくりに努めるとともに、さらに人材育成や働き方改革なども進めることで、職員がやりがいの持てるよりよい職場環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。



[いとう寛光の発言]再質問

 それでは、2点再質問を行います。

 まず、ご答弁では、中途退職に至る原因として、一般的に体調や能力が発揮できないとか働きがいを見いだせないとか本人の問題を挙げられました。確かに、退職理由を問えばそのように答えることが多いでしょう。

 退職というのはご本人の人生を左右する重大な決断であって、退職を報告する時点で意向は固まっており、その多くは転職先も決まっているでしょうから、特に人事課や人間関係の構築が不十分な上司等に対しては、今さら本当のことを話して慰留されるのも面倒くさいと思ったり、その結果、如何ともし難く、かつ無難な理由として個人の事情を持ち出すのも致し方がないと考えます。しかしながら、本当にそこで終わっていいのかどうかというのが私の問題提起であります。

 あまりにも時間が経ち過ぎると話が変わってきますが、退職から数か月程度たち、恐らく新しい職場あるいは新しい生活になって少し落ち着いたであろう頃に連絡を試みれば、もしかすると本当のことを話してくれるかもしれないと思うのです。そういった努力をしているのかということです。

 市として本当に危機感を持っているのであれば、打てる手は打ち尽くして次に生かす必要があるのではないかと考えます。

 以上を踏まえて、まずは1点目、退職に至る原因の究明について、再度執行部の見解を求めます。

 次に、今回私が特に問題にしたかったのは、相次ぐ幹部職員の退職についてであります。

 ご承知の通り、新庁舎の建設を所管する部長、課長が立て続けに退職しました。「これは単なる偶然なのですか?」ということです。

 お二方とも、先ほどご答弁をなさったような「一般的によくある理由で退職したんだ」と本気でそう思っていらっしゃるのか、ということを問いたい。

 想像してみてください。もし仮に新庁舎の建設事業が存在しなかったとしたら、このお二人は今回のような形で立て続けに退職していたでしょうか。もちろんほかの要因で退職される可能性は否めませんが、今回のように立て続けにということは、想像するのが難しいのではないかと思います。

 新庁舎建設をめぐっては、これまで何度も議会で取り上げてきたとおり、市長も出席した庁議で合意形成、決定した何ら手続的な瑕疵がない正当な決定を、市長の鶴の一声によって庁議を経ることなく変更した。

 そして、この変更に至るまでの過程も変更後も、議会や市民、理事者との間で板挟みになっていたという事実もあるでしょう。新庁舎の建設を所管する部長、課長が退職したことについて、これらの要因は全く関係していないと断言できますでしょうか。

 むしろ、このことがお二人を退職の方向に向かわせる引き金になったと考えるのが自然ではありませんか。もし本当にそこに考えが至っていないというのであれば、私は執行部、特に理事者の良識を疑います。

 富田林の将来を担うべき貴重な人材を2名も退職に追い込むきっかけをつくったことに対して、一定、責任をお認めになってはいかがでしょうか。

 そして、二度とこのようなことが起きないように再発防止を誓っていただきたい。そうしなければ、退職していった職員が浮かばれません。

 以上を踏まえて、2点目、改めて問います。

 相次ぐ幹部職員の退職について、考えられる原因は何か、再発防止に向けて何かお言葉をいただけるようでしたら併せて承ります。

 市長、以上、再質問といたしますので、誠意ある答弁を求めます。



[執行部答弁]吉村善美 市長の発言

 職員の退職の個別の理由につきましては、個人情報の観点から申し上げることを差し控えさせていただきますが、長年キャリアを積み、主要なポジションで職務に励んでいた職員が退職されたことにつきましては大変残念に思っております。

 組織は人で成り立っております。人の支えがあってこその組織です。まさに人は組織の大切な財産、人材です。

 今日、社会全体の傾向といたしまして転職や中途退職が増えてきている中で、本市といたしましては、今後とも職員が心身ともに健康でやりがいを持って働き続けることのできる、また、私たち理事者も含めコミュニケーションを大切に、チーム富田林として力を合わせて業務を推進できる職場づくり、そして、組織の財産である人を育てる人材育成に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。



[いとう寛光の発言]意見・要望

 このやり取りをお聞きの皆様、ライブ配信や録画配信でご覧の皆様はどのように感じられたでしょうか。

 私の問いに対して誠意ある答弁があったとは思えません。

 私は、市民を代表してこの場で一般質問を行っております。議会での答弁は、言うまでもなく、私に対する答弁であるのと同時に、市民の皆様に対して説明責任を果たすという役割もあるのだということをご理解いただきたいと思います。

 真正面から堂々と市長の率直な思いをご答弁いただけなかったと少なくとも私は感じましたし、その点についてとても残念に思います。

 これ以上やり取りを続けても仕方がありませんので、誠に不本意ではありますが、市長には自覚と反省を求めまして、次の質問に移りたいと思います。