平成27年 第3回 富田林市議会定例会(9月議会)③ 公共施設等の効果的な管理・運営に向けて。 | 富田林市議会議員 伊東寛光オフィシャルブログ「議員って普段、何してる?」Powered by Ameba

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「議員って普段、何してるん?」
「議会が無い日はヒマなんやろ?」

議員になる前、私も同じような疑問を持っていました。
そして、その答えは議員になって初めて知りました!

あなたの疑問に全力でお答えします。

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【3.公共施設等の効果的な管理・運営に向けて。】

 本市に限ったことではありませんが、過去に建設された公共施設等の老朽化が進み、これから大量に更新時期を迎えます。

 しかしながら、昨今の厳しい財政状況を考えれば、既存の施設を全て維持・更新していくのは、現実的ではありません。

 人口減少等による利用需要の変化に応じて、施設の統廃合や複合化の検討が必要になるだろうと思います。

 また、限りある予算の中で市民サービスを維持・向上させるためにも、効果的な管理・運営体制を検討することが必要だと思います。


 その際に、ひとつの客観的な指標となるのが、「施設別財務諸表」です。

 施設別の財務諸表があれば、類似施設の利用者1人当たりのコスト比較や、各施設ごとの経年比較など、精緻なコスト分析が可能になります。

 ここで、2つ具体例をご紹介させて頂きます。


 まず、「類似施設のコスト比較」の例として、「熊本県宇城市」の公民館をご紹介致します。

 宇城市では、全ての施設でバランスシートと行政コスト計算書を作成し、類似施設のコスト比較を実施しました。その結果、公民館1施設の「利用者1人当たりコスト」が突出して高いことが判明。将来展望等、総合的に検討した結果、平成21年度に公民館1施設の統廃合を実施したそうです。

 また、「各施設ごとの経年比較」の例として、「静岡県浜松市」の図書館をご紹介致します。

 浜松市の、ある図書館では、平成18年度と平成25年度とを比較した際に、貸出1冊当たりのコストが267円から236円に下がりました。コストが下がったのは良かったのですが、利用者数も95,031人から74,139人に減ってしまったそうです。

 そこで、コスト削減が利用者数の減少を招かないような工夫が必要であると判断し、検討の結果、平成26年度から指定管理者制度に移行して、毎週月曜日の休館日を廃止。コストの削減と市民サービスの向上の両立が可能になったそうです。


 これらの事例からも分かるように、「施設別財務諸表」は、公共施設等の効果的な管理・運営に資するものであると考えておりますが、導入の是非について、本市の現状と併せて執行部の見解をお示しください。



【答弁】総務部 財政課

 (1)(2)につきましては、相関連いたしますことから、一括してお答え申し上げます。

 現在、本市では、国から策定要請のありました「公共施設等総合管理計画」の策定を進めております。同計画は、人口減少等により公共施設等の利用需要の変化や老朽化対策が大きな課題となっていることを踏まえ、長期的視点から、計画的に公共施設等の最適な配置を実現することを目的としておりますが、その検討を進める上では、施設別の利用状況やニーズの把握に加え、いわゆるPDCAサイクルの構築を目的に実施している行政評価等も活用しながら、これまで以上に精緻なコスト分析が必要であると認識しております

 また、昨年度には、国より、新地方公会計の統一基準が示され、その基準に基づいた財務書類を平成29年度までに作成し、公表するよう要請されております。これを受け、平成27年度と28年度の二ヶ年をかけまして、基礎となる固定資産台帳の整備に取り組んでおり、この後、平成28年度と29年度の二ヶ年で、財務書類の作成を予定しているところでございます。

 現在、本市を含め大半の地方公共団体は、総務省改定モデルによる財務書類を作成しており、決算統計情報を一括して活用して作成しているため、施設別での分析が出来ない現状でございます。議員ご質問の施設別財務諸表につきましては、現在、作業を進めております統一基準に基づいた財務書類を整備することにより、施設別のライフサイクルコストなどのセグメント分析が可能となりますことから今後、限られた財源の中での財政運営の基礎資料として活用してまいりたいと考えております。


【3の答弁を受けて】伊東の発言

 ご答弁、有り難うございました。
 意見と要望を、述べさせて頂きます。


 この種の数字は、「算出すること」が目的になっては、意味がありません。算出された結果を、いかに次の施策・予算に反映させて行くかが大切です。

 先ほどのご答弁では、「財政運営の基礎資料として『活用』して」頂けるとのことですので、ぜひともご活用をよろしくお願い致します。



 以上で、私の質問を終了させて頂きます。
 ご静聴、有り難うございました。