火葬の日の前日、私も二人に手紙を書いた。



一人一人、自分の気持ちをしっかり伝えたい…と思って、長女の部屋で一人で書いた。





その後子供達と、二人の箱に入れる鶴や兜を、折り紙で沢山作った。







火葬当日。




火葬は火が弱いと聞いていた朝一にしてもらっていた。




前日主人が買ってきてくれたお花を、みんなで二人の箱に敷き詰めて、火葬場に向かった。




向かっている途中、何度も子供達が

「これからどこに行くの?」

と聞いてきたので、

「二人を燃やしてもらいに行くんだよ」

と、正直に伝えた。



「なんで燃やしちゃうの?」

「燃やしてあげないと、結音と緋音がお空に帰れないの。お空に帰れないと、またみんなのとこに戻ってくることが出来なくなっちゃうの」

と、話しました。



長女と長男は理解したようで、その後もなんでなんで?と聞いてくる末娘に、息子が

「燃やしてあげないと、結音と緋音が戻ってこれないんだって!もやしてあげたら、またすぐ戻ってくるよ!」

と話しているのを聞いて、涙が出そうでした。





この日は入院してからずっと自宅で子供達を見てくれていた母と、義父母も一緒に行きました。





火葬場に着くと、入口で係りの人が出迎えてくれ、とても丁寧に二人を扱い、火葬を進めてくれた。



私にはその対応がとても嬉しかった。


ちゃんと一人の人間として扱ってくれれる姿が、本当に有り難かった。




係りの人に

「最後にお別れはなさいますか?」

と聞かれ、私は自宅でしっかり見てきたので

「大丈夫です」

と答えると、義母が

「見せてもらってもいい?」

と声を掛けてくれた。



「うん。ありがとうございます。」

と、義父母にも二人を見てもらった。




実は義母も娘を一人亡くしていた。

私とは状況が違うけど、産後6ヶ月での突然死だったらしい。

だから今回の事も、気持ちを分かってくれているんだと思う。





二人が中に入っていく様子を見て、堪えていた涙が溢れてきた。



【これで本当に最後なんだ…もう会えないんだ…。ごめんね…。元気に生んであげられなくて、ごめんね。ママを選んでくれてありがとう。また必ず戻ってきてね】



心の中が、そんな気持ちでいっぱいになった。






火葬が終わるまで、1時間程かかると言われて、待合室でお茶を飲みながらみんなで待った。



その間今回の死産については、誰も触れてこなかった。






時間が来て係りの人が呼びに来てくれた。


それから場所を移動して、二人の骨を拾った。



残らないかもと言われていた二人の骨は、小さいけどしっかり残ってくれていた。



それを主人と二人で拾い、拾いきれない小さいものは、灰と一緒に骨壺に入れてくれた。





とっても小さくなってしまった結音と緋音。


二人をしっかり抱いて、火葬場を後にした。