おはようございます。雲が多くて青空は見えません、今朝の東京です。
今朝方、お陰様で読者登録がちょうど100名様となりました。長い、読み難い、などのご批判も頂いておりますが(本人的には色々工夫はしているんだけれども、内容的に丁寧かつ正確に、を心がけているので、ある程度やむなしな部分があります。ご寛容を)、全国の色々な方に読んで頂いているようで、ありがたいことです。改めて御礼申し上げます。
さて、以前から日教組批判をしておりますので、当然の結論ということでもあるのですが、やはりこれを取り上げさせて頂きたい:
学力テスト 来年度から抽出に 文科相、過度の競争に懸念
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091009-00000098-san-soci
”小学6年生と中学3年生全員を対象に行われている全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、川端達夫文部科学相は9日の閣議後会見で、「関係団体や有識者から今後、意見を聴くが、抽出方式でやる方向でまとめようという意思を持っている」と述べ、来年度から抽出調査に転換する方針を明らかにした。
自治体などからは全員調査について「子供一人一人が自分の学力を把握できる」として評価する意見も出ているが、川端文科相は「成績を上げることだけを競争しあうことになっては意味がない」と述べ、全員調査が過度の競争を招くことに懸念を示した。
そのうえで、「全国学力テストの最大の目的は、各地域の教育水準が均一化し、向上すること。費用対効果の問題でもあるが、目的を達するには抽出で十分ではないか」と述べた。
また、「学力の動向をみるなら科目を増やすべきではないか」とも指摘、国語と算数(数学)の基礎・応用の2教科4科目で行われている現行方式を見直す考えも示した。
全国学力テストは平成19年度に43年ぶりに復活。民主党の支持母体の日教組は、過度の競争を招く懸念などを理由に実施に反対している。”
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具体的にどのような 【抽出】 を念頭に置いているのか、不明ですが、
結論から言えば、タイトル通り 【全員で無ければ意味がない】 と申し上げます。
理由は以下の通り:
1) 先ず、抽出となるとその抽出基準が問題となります。”希望者・希望校・希望地域”を基準とするのか、ある程度、”強制力”を用いるのか?希望校や希望地域、となると、その学校や地域(の教育委員会、ということになるでしょう)の状況 - ハッキリ言えば日教組が強いかどうか? - によって左右されることになりますし、その学校や地域の中でも、色々な考え方の保護者もいるでしょうから、【揉める原因】 にもなります。
2) また、抽出でいいなら、何も国が大掛かりに予算を使ってやる必要はない、とも思います。今は小中学生向けでも全国的な塾のイニシアティブで全国テストは実施されていますから(日能研さんや四谷大塚さんなど)、今の子供たちの勉強レベルを知る上では、こうした業者データを適宜利用することで足りると思われます(私の理解では、こうした大手の塾は公的目的へのデータ提供に好意的)。こうした民間の試験を受け易くするために、小さな予算で助成を付けるなども効率的でしょう。
3) なお、徒に教科数を増やすことにも反対です。好き嫌い、向き不向きは確かにありますが、基礎学力である国語と算数・数学を見れば、おおよそのことは判ります。また、現行制度の基礎力と応用力の各2レベル方式は大変有意義で、このため実質4つのテスト、というのは必要かつ十分の負担だろうと思います。ちなみに、私が大学生で神奈川県在住だったときには、まだア・テスト(神奈川県の方しか分からないかな?)という全教科テストというのがありましたが、家庭教師や塾講師でこのテストの無意味さを痛感しました。
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と、いう訳で、やるんであれば全員参加が必須、やらないなら全面的に廃止して民間協力を仰ぐ、というのが私の考えです。中途半端は良くありません。