暫く議論の推移を見守っていますが、幾つか気になる点が。。。
八ッ場ダム「中止」前原国交相…霞が関激震
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090917-00000098-yom-pol
”八ッ場ダムの建設中止、死刑執行への慎重姿勢……。16日に発足した鳩山内閣の新大臣たちが、これまでの自民党政権とは一線を画した方針を相次いで打ち出すと、東京・霞が関には激震が走った。
前原誠司・国交相(47)は16日深夜、認証式後の記念撮影を終えると、首相官邸で始まった各閣僚の記者会見の順番を待つ間を惜しむように、「戦場」となる国土交通省に礼服姿で乗り込んだ。
幹部職員らが拍手で出迎える中、大臣室であいさつを済ませた前原国交相は、エレベーターホールで、報道陣約30人の取材に応じた。報道陣から出た質問は、国交省が建設を継続するかどうかの判断を新大臣に委ねるとしていた「八ッ場ダム問題」。前原国交相は笑顔のまま、「マニフェストに書いてあることですので、中止します」と、あっさり中止を明言した。
ただ、「やみくもに中止すると現場の方々も混乱するので、補償措置について地元の方々や関係自治体と話し合いたい」と述べ、早急に建設予定地を訪れて、地元の住民などから話を聞きたいとの意向も示した。
ダム建設を担当する同省河川局では多くの職員が残って、前原国交相がどんな意向を表明するのか見守っていたが、同省幹部は「政策については、官僚が発言してはいけないということになったので感想は話せない」と疲れ切った表情。別の幹部は「非常に重く受け止めています」と語った。
一方、中止撤回運動を進める地元住民組織「八ッ場ダム推進吾妻住民協議会」の萩原昭朗会長(77)は、前原国交相が記者団に中止を明言したと聞くと、「やっぱりという気もするが、残念。工事中の橋や道路などはダムが完成し、水がたまることを前提に造られたもの。今さら中止は本当に困る。国策を押しつけ、昔も今も地元の民意は反映されないのか。新政権にはしっかりと地元の声に耳を傾けてほしい」と話した。”
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確かにムダ撲滅の象徴、ということでココまでの議論になっているのですが;
ダムが完成し、水没してしまうことによる環境変化
が先ず吟味されて然るべきだろうと思います。オカネの面から、どちらが得か、というのはいずれにしても”オカネの問題”に過ぎません。オカネに代えられない、環境破壊の懸念が払拭されない限り、建設推進には賛成できません。
また、他の公共工事についても言えることですが、コストオーバーランがどれ位発生しうるか?ということも考慮されなければならないでしょう。推進派は、70%くらい出来上がっていて、中止の方がコストがかかる・・・と言いますが、正直あの映像で70%完成?というのは疑問。また、残り30%からコストが膨らむケースは幾らでもあります。
何十年も前の計画で、現時点で利水のメリットがどの程度なのか、これも分からないんですよね。
地元の方々も長年反対運動の末に、ココまで時間が掛かっている訳ですから、先ずは白紙で議論してみる、という姿勢で臨んで頂きたいものです。