現在、無料試飲していただいている、伊東式ワインセラー水出しコーヒーの紹介です。

 

新しく私が考案した、今まで知られていない新手法で抽出しています。

名前に特徴がないと新規性を感じないので、「伊東式」「ワインセラー」という言葉を入れ、「新手法による未知の味」の思いが伝わるよう、私が名付けました。

 

今まで水出しコーヒーといえば、本格的コーヒー店に鎮座しているガラス製の大型器具で、1滴1滴・・・約8時間かけて抽出する黒くて濃いコーヒーが知られています。

深煎りの豆しか使わないので、味は苦み、ガムシロ、ミルク、ストローでチュウチュウです。

種類も、ほとんど1種類のみだと思います。

 

過去に私も、2種の大型装置を購入して実験しましたが、深煎りの豆しか使えません。焙煎が浅くなるほど、粘土質の微粉がフィルターに詰まり、途中で滴下が止まってしまいます。

ミルの種類を変え、豆の挽き方を変え、いろいろ試しましたが、何度やっても失敗しました。

ハイローストくらいだと、半分もいかないで滴下が止まってしまい、ミディアムローストは論外でした。そんな訳で、2台の水出し装置は、ヤフーで手放してしまいました。

 

しかし、焙煎浅めの豆で、何とか個性ある水出しコーヒーが出来ないものかと、試行錯誤を続けてきました。

そしてようやく、ミディアムローストで、各々の豆の個性が明確に分かる抽出法と味に、到達しました。

コーヒーの味の好みは様々ですが、微妙な味の違いを比較できる「利き酒」のようなスタイルが完成しました。

ステンレスフィルター使用によりコーヒーオイルも抽出され、そのオイルが口中に広がり、コーヒーの味と混然一体となり、今までに無い、後の余韻も含めての新しい味わいです。

 

ワインセラーを使った低温安定抽出なので、高温でないと溶け出さない成分は溶けず、低温でのみ溶け出す成分だけが抽出されます。そのため、ホットに比べ、約1.6倍の豆を使用します。

私見ですが、単に冷蔵庫に入れるだけだと温度が低すぎます。逆に従来のガラス製の大型器具では室温と同じくらいでの抽出なので、夏に閉店後エアコンを切ると、おそらく30℃くらいになり逆に高温すぎます。

安定した細かな温度管理下で、豆の個性は引き出せるが、苦み・渋み・えぐみなどの成分がほとんど溶け出さない微妙な境界を、探っている最中です。「霧が晴れて視界良好になった」感じで、それぞれの豆の個性が、今までより分かり易くなりました。

方法は違えど、吟醸酒のような贅沢な飲み方です。

 

方法を簡単に説明します

コーヒーミルは Ditting KFA903に、旧型KFA903の使用回数の少ないキレキレ鋳物刃を組み合わせています。使用回数の少ない鋳物刃は、なかなか手に入らないレアものです。挽具合は細挽きです。さすが名機KFA903、とても良い感じに挽けます。

まだまだ試行錯誤の最中ですが、今時点では、豆:水=1:10の重量比で作っています。

これらを攪拌しながらスプーンで混ぜるのですが、マグネチックスターラーなどの装置が使えないかと数台アマゾンで買って試しましたが、どうにも強く混ざりすぎるようで、かなり濁った色合いのコーヒーになります。ミルクを入れてしまえば、逆にその濁りがコクになり美味しいのですが、そもそも濁ったコーヒーを飲む習慣はありませんので、ビジュアルを優先して手作業です。

夕方に仕込み、そのままワインセラーへ入れます。そして午後9時くらいにもう一度来て、再度混ぜます。そして昼前くらいにステンレスフィルターで抽出し、今度は0℃近い冷蔵庫に移します。これで完成です。

 

「百聞は一飲に如かず」なので、まずは味わっていただきたい新作コーヒーです。