asahi.com(朝日新聞社):福島から避難の子供、山形で入園急増 現場は対応に苦慮 - 教育

www.asahi.com/edu/news/TKY201111230143.html




2011年11月23日12時27分

福島から避難の子供、山形で入園急増 現場は対応に苦慮

米沢市の私立かしのみ幼稚園の園児たち。転入してきた園児も徐々に生活に慣れてきたという=山形県米沢市城南5丁目

 東京電力福島第一原発事故を受けて福島県から山形県に避難している家庭の子どもが、避難先の近くの幼稚園に入園するケースが増え続けている。ただ、職員不足などで十分な対応が難しい園も多く、公的支援を求める動きも出てきた。

 山形県によると、震災以降、県内の幼稚園の多くが避難園児を受け入れているが、公立は数が少なく、私立が大半の受け皿になっているという。11月1日時点で私立が受け入れた避難園児は460人で、前月より57人増えた。自主避難の母子世帯が多く、夏休み以降増え続けている。県は「母親と子供だけの避難家庭にとって、幼稚園は子育ての負担を減らし、外と交流する大事な場だ」という。

 私立幼稚園に通う園児には所得に応じて保育料の一部を補助する「幼稚園就園奨励費」があり、避難先で幼稚園に通う園児も対象になる。県私立幼稚園協会や県によると「経済的に大変な被災家庭の負担を少しでも軽くしたい」と、各園の裁量でさらに保育料を減免する場合も多いという。

 米沢市の私立かしのみ幼稚園は現在、33人の避難園児を受け入れている。「避難していても安心して通ってもらえるように」(菅原延昭園長)、月約1万8千円の保育料と施設費・バス代は来年3月末まで全額減免。教材費など実費だけ負担してもらっている。

 同園では6月までは2、3人の受け入れで余裕があったが、夏以降、避難者が増えるにしたがって入園希望者が急増。今は新規募集をせず、入園の申し込みも断っている。保育士を増やさず対応してきたが、仕事量が増え、ほぼ限界だという。「公的補助が出れば、保育士を増やしてもっと多くの子どもを受け入れられる」と菅原園長。来年度以降については、「保育料の全額はさすがに厳しい。一部はいただかざるをえないだろう」と話す。

 こうした現状を受け、県私立幼稚園協会は20日、民主党県連に、各園独自の保育料減免に対する支援や、避難園児受け入れで保育士を新たに増員する場合の支援を要望した。協会の鈴木啓司さんは「自主避難者が増え、各園ともここまで園児が増えるとは予測していなかった。避難者のためになりたいとやっているので、実情を踏まえた支援を検討してほしい」と話している。(畑山敦子)