今、世界的な不況はまるで人々から全てを奪い去ろうとしているかのようである。これまで一生懸命働き築き上げたものを、急激なスピードで破壊しているようにも見えます。それは、まるで砂上の楼閣。
その失われていくものに人々は恐怖を覚え、必死にしがみつこうとしている。
人生とは不思議なもので、失って得られるものというのがある。職を失うと、自分が何のために頑張ってきたのか見えるようになる。失業と同時に友人や家族を失うことがある。それを知って失業が悪いと思う人がいるが、それは逆である。
失業によって失う家族や友人は、人についていた人ではなく、職についていた人たちである。つまり、失って得られるものとは「真実」である。自分自身なのである。逆に言えば、得れば得るほどそれを失うのである。全てを失った時、全ての自分を手に入れることが出来るのである。
それを多くの人は知っている。そして、真実がいかにちっぽけであるかも知っている。それが怖くて寂しくて虚飾に走るのである。だけど、虚飾の中で得られるバーチャルな世界では何も満たされないのである。そして、時代は今、人々をバーチャルな世界から真実の世界に引き戻そうとしているのである。
それは、本当に辛いことなのだろうか・・・・悲しいことなのだろうか・・・・
全てを失った時、全ての真実が見えてくるのである。それは、時を漂うのではなく、しっかりと地に足をつけて生きていける力を与えてくれるのではないだろうか。得るたびに増えてきた嘘から抜け出すチャンスであると私は思います。