私は日本人です。といいながら、日本人をどのような人種かと定義できる人は少ないのではないでしょうか。それは、日本人自身がそうであるから、外国人からすると尚理解されにくいと言う状況になると思われます。


日本人を分析する為には、当然、日本の歴史を検証する必要があると思うのは当然でありましょう。日本人でありながら日本人と言うものを分析、研究されている人も少なくない。ある意味、非常に興味深い人種ではないかと思うのです。それが日本人の魅力というものになるのかもしれません。


とりあえず、私なりの分析を書こうと思います。


世界と日本の歴史において最も異なるのはなんでしょうか。決定的に異なるのは、侵略を受けたことがないということではないでしょうか。島国という環境が海外からの侵略を免れている。そして、もう一つに、大きな文明の発祥地からはかなり遠くにあり、存在が知られていなかった。


簡単に言えば、世界の歴史上において日本という地域は、あってもなくても良いほどの存在であったから、誰も気にかけないし誰も襲っては来なかったということではないかと思います。


もう一つの特徴が、四季折々の自然が育む豊な実りと、海から得られる豊な食物があったということ。それらは、逆に外国を意識する必要性を感じないという状況を生じさせると思います。つまり、攻めても来られないし攻める必要性もないという環境の中で、相当長い間自由に生きてこれたのではないかと思うのです。


もちろん、国内では争いごとが絶えず起こっていましたが、これは喩えていてばやくざの権力闘争であり、侵略するとかされるというレベルではありません。もちろん、頭目が変われば、上納金が変わり国民生活に様々な影響を与えたのは確かでしょうが・・・・


今、国民の多くにある誰が総理になっても、何党が政権を取っても大して変わらないという発想は、権力闘争によって国民生活が大して影響を受けていない証であると思えるのです。


そういうお気楽に生きていた日本人も、幕末になると世界というものの影響を徐々に受けるようになる。世界の国から侵略を受ける可能性が出てきたことを一部の人たちは知ることになります。かといって、多くの国民はそんなことを理解できるはずもない。


結局、動く人は一部の危機感を感じる人のみであり、日本のより良い環境を守ろうと躍起になったと思われます。そこで誕生したのが明治政府であり、諸外国を研究し様々な対応を取ったのではないかと思われます。


それでも、国民は相変わらずであり、様々な問題に対して感情的に反応するものの相変わらずの生活を営んでいたと思います。いよいよ危機感を募らせた政府は、国民の意識改革を図ることを決意し、富国強兵を謳い教育体制を変えて、国民一丸体勢に挑んだ。


当初は反発も多く相当に苦労したが、数十年の時を費やしようやく功を奏する事が出来、戦闘体制を整え戦争へと突き進んだわけです。その結果、大変な損害を出してしまったのですが、戦争が終わると、多くの国民は安堵し普段の生活に戻っていった。


戦争責任を問う者も少なく、まるで天災のように感じたのではないかと思います。そして、新しい時代の幕開けとなったのですが、そこで登場するのが全く新しい国家であります。明治政府という押し付けの国家の意味も知らない国民が、今度は民主主義国家という得たいの知れない国体を押し付けられて戸惑うのは当然でありましょう。


戦争によって荒廃した日本に危機感を持つ人が現れ、またしても様々な方策を採っていくわけです。富国強兵の中で培われた発想が、日本経済を強力に押し上げていく。世界でも例を見ない奇跡的な復興を遂げ、気付いたら世界の経済大国になってしまった。


というのが、大まかなあらすじではないかと思います。日本人と称する時に、日本人のどこを切り取って表現するかによって、日本人はとても分かりづらくなる。武士でもない人たちが武士道を唱えたり、日本人の美徳を報じたりすることによって、世界に誤解を招くことになるし、日本人自体にも不明瞭になると思います。


こうした歴史と環境を持つ日本と日本人が、これから世界に対して何を訴え、どう行動していくかというのが人類の未来に大きな影響を持っていると私は思っています。大した民族意識もなく、浸透した宗教もない日本人。この恵まれた環境に生きた人間に世界を変える力があると私は思えるのです。


これから数回にわたって、日本と日本人の特性が世界に果たす役割を考え検証していきたいと思います。