アメリカ発の金融不安から、世界経済は危機的状況を迎えています。G7の会合も行なわれましたが、この危機的状況を打開するほどの策は論じられなかったようであり、つまりは手立てがないことを証明したと言えるでしょう。
それは、何度も書いているように資本主義が終焉を迎えていることを意味し、パラダイムを転換すべき時を意味していると私は思います。G7では、金融機関への公的資金投入を力説したようですが、日本のバブル崩壊と今回のアメリカの危機は規模が違うと思います。
また、アメリカと日本では国民感情が異なり、それは金融安定化法案が一度否決されたことからも推測されると思われます。
しかし、何故、サブプライムローンなる無理なローンが組まれたかという問題に対して、あまり検討されないのですが、これが非常に重要なことではないかと思います。資本主義が成熟していくと市場が広がらなくなる。市場原理の資本主義であれば、市場開拓が欠かせない。
本来、住宅ローンを組めない人々が新しい市場として開拓されたのでしょうが、そこには当然無理がある。収入が少ないから住宅ローンを組めないわけで、組ませるためには住宅価格の上昇という後ろ盾が必要であり、住宅投資によって経済を活性化させ、雇用や消費の増加を促し、更なる住宅取得ニーズを掘り起こそうとしたのではないかと思われます。
そういう無理をしなければならないほど窮地に追い込まれていたということが、この問題の本質でありアメリカ経済の危機的状況を指し示すものではないでしょうか。つまり、サブプライムローンが焦げ付く以前に危機的状況があった。
その危機的状況を打開する為に、可能性の低い行動に出るしかなかったということではないかと思います。世界的に見れば、そういうローンを組んだ者が悪いとなるのでしょうが、そうせざるを得ない状況を作り出した資本主義経済の終焉を改めて自覚すべき時であると私は思います。
さて、前置きが長くなりましたが、この世界経済危機に対して日本が何をすべきか、何が出来るのかを考えてみます。世界が沈没する中で、沈没していた日本が浮き上がった格好になっている現状を見ると、日本という国のポジションが見えてくるのではないかと思います。
ご承知のように日本は資源を持たない工業製品立国であり技術国であります。あまけに農業、漁業、林業などの基盤も弱い、ある意味、世界に支えられて生き残れる国であります。相対的に浮き上がることは出来ますが、当然、世界の状況をモロに受け、恐らく、世界が沈む前に一番最初に沈む国であろうと思われます。
アメリカに意見をしている場合ではない^^;・・・と思うわけです。
日本の特徴を最大限に活かし、経済復興に繋げる策は何かといえば、日本紙幣の大増刷であります。このまま放っておくと円高が更に進み、輸出立国として危機を迎えます。輸出が鈍れば国内企業の大半が大きなダメージを受け、更なるリストラが進み雇用は悪化し、内需は更に落ち込んでしまいます。
これを食い止めるには円安誘導しかありません。つまり、国内に円を増刷し、社会福祉や生活保護などの公共投資を大幅に行なう。円高とは円の価値が上がっている状態であり、政策として求められるのは円の価値を下げる工夫ではないでしょうか。
欧米諸国と異なる環境があるから故に行なえる奇策であります。しかし、それは奇策でも何でもなく、資本主義から新たなパラダイムへ踏み出す第一歩となるものと考えます。国内で大量に発行され使われる円は、人々の暮らしを豊にし、将来への生活不安を払拭させると思います。
国内消費が上がれば、輸出依存度が下がる。企業の経営も光明が見えるはずです。大量の円の増刷に対して世界がどう反応するかが大きな鍵ですが、仮に円安に進めば、国内需要と併せて海外需要も開放され、国内企業の収益は想像以上に膨らむでしょう。
円高に推移すれば、更に円を大量に増刷して、更なる国内福祉政策を施すことが出来る。どっちに転んでも損のない理想的な戦略だと思われます。そして、それをなせる環境にあるという独特のポジションが大事であり、新しいパラダイム構築への試金石になろうかと思います。
そういう点でいえば、来る総選挙にて民主党が圧勝し過半数を取ることで、実現可能な環境が更に進むと思われます。大事なのは、経済を怖がらない、お金を怖がらないということであり、最終的には、仮に国家がなくなろうとも国民が幸せになれることを信じて疑わないことであると思います。
国民が幸せになれれば、仮に国家がなくなっても再構築が可能ですが、逆はないと思われます。恐らく、百年後の日本は多民族国家となっており、それは世界の縮図であり、遠い将来、世界が一つの地球国家となることを意味していると思われます。
この国がどういう国になろうと心配することはなく、常に、私たち国民がその時代時代で幸福であったと誇れる国であるべきであると私は考えます。