「「サピエンス全史」著者が語るAIの可能性と危険性」がちょっと面白い。
「人工知能(AI)の台頭はホモ・サピエンスの衰退、さらには終焉を意味するのか。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、AIには非常に大きな恩恵と危険性の両方があると考える作家で歴史家、哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏にこの問いを投げかけた。同氏は最近開催されたWSJのCEOカウンシルサミットで、WSJリーダーシップ研究所の寄稿編集者、ポピー・ハーロー氏と対談した。」
「ハラリ氏:そうだ。人類の本当の競争相手が地球上で初めて現れた。数万年にわたり、人類は圧倒的に最も知的な種だった。それゆえに、アフリカの片隅にいた取るに足らない類人猿から、地球と生態系の絶対的支配者になれたのだ。そして今、人類はごく近い将来に自分たちと競争できるものを作り出している。
AIについて知っておくべき最も重要なことは、それが道具ではなく行為主体だということだ。つまり、人間とは関係なく判断を下せる。新しいアイデアを生み出せるし、自ら学習・変化できる。印刷機や原子爆弾など、これまでの人類の発明品は全て、人間を強化する道具だった。」
「最初に大きな変化が見られる分野の一つは金融だと思う。AIは非常に急速に金融システムを掌握するだろう。なぜなら、金融は純粋に情報の領域だからだ。自動運転車はまだ数万台という規模には達していない。運転の問題は、歩行者や道路の穴など、物理的に混沌とした世界に対処する必要があることだ。しかし金融では情報が出入りするだけだ。AIがそれを習得するのは、はるかに簡単だ。例えば、人間の脳では単純に扱えないほど数学的に複雑な金融デバイスをAIが新たに発明し始めたら、金融はどうなるのか。」
WSJのCEOカウンシルサミットに出席したユヴァル・ノア・ハラリ氏(ロンドン、6月11日)
小松 仁
