リチャード・ボナが出会った運命のギタリスト、パット・メセニーとの音楽の絆

 

「リチャード・ボナが出会った運命のギタリスト、パット・メセニーとの音楽の絆」がちょっと面白い。

 

「"アーティスト思考"エリック教授の超偏愛的ライナーノーツ 」

松永 エリック・匡史

 

「パリでは、ボナの卓越した演奏技術がすぐに注目を集め、ジャズクラブで演奏するうちに、ジャコ・パストリアを見出したWeather Reportのジョー・ザヴィヌルやマイク・スターンといった著名なミュージシャンたちと交流する機会を得ました。やがて彼の名はヨーロッパ中に知れ渡り、1995年にはニューヨークへ移住し、さらなる飛躍を遂げたのです。」

 

「リチャード・ボナとパット・メセニーが出会ったのは1990年代後半のことでした。ボナがニューヨークに拠点を移し、世界のジャズシーンで頭角を現し始めた頃です。パット・メセニーは、言うまでもなくジャズ・フュージョンの革新者として世界的に知られるギタリストです。グラミー賞を20回以上受賞しており、究極のギターテクニックと先進的な作曲技術で、数多くのミュージシャンに影響を与え続けています。」

 

「当時、ボナはすでにジョー・ザヴィヌルやマイク・スターンら大物ミュージシャンと共演し、その独特なベースプレイと歌声で多くのアーティストを魅了していました。そんな中、あるセッションでボナの演奏を聴いたメセニーは、衝撃を受けたといいます。」

 

「「彼のベースは、ただの低音楽器ではない。まるで語りかけるようにメロディを奏で、歌うように響く。しかも、彼は本当に“歌”も歌う。その瞬間、私は彼と一緒に音楽を作りたいと思った。」

 メセニーは、ボナの演奏が単なる技術の枠を超え、人間の声のように感情を伝えるものだと感じました。これは、メセニー自身がギターで追求してきた語りかけるようなサウンドと共鳴するものだったのでしょう。」

 

「最後にどうしても紹介したい曲があります。ボナの曲に日本を代表するボサノバアーティスト中村善郎さんが歌詞をつけた曲です。この曲はNHKみんなの歌で流れていたので聴いたことがあるかもしれません。この曲でボナは優しく全て日本語で歌っています。言葉は国境を超えるとはまさにこの曲。中村さんの歌詞が辛い幼少期を過ごし、音楽が人生を救ってくれた音楽への感謝の気持ちを歌っているように感じるのは僕だけでしょうか?

 

虹がかかる地平線

真っ直ぐに続いている道

どんなに遠くても

歩いて行くのはそこに希望の歌があるから

 

ララララ、耳をすませ 瞳を閉じて

心に届く声を聞いてごらん

 

風に流れる

雲が君を

どんなに寂しい時も

やさしく見守ってる

 

ルルルル 草原に立ち止まって

ルルルル 沈む夕日を見つめれば

 

大地が君に

ささやくだろう

 

明日は素敵な出会いが

君を待っているよ、と

 

僕が歌うのは

風がくれたメロディー

引用:風がくれたメロディー 作詞: 中村善郎  作曲:リチャード・ボナ」

https://youtu.be/E7NMYVeV4p0

 

小松 仁