MIT Tech Review: 「気候変動への適応に革命」ノーベル賞研究者が語ったゲノム編集農業の未来

 

「MIT Tech Review: 「気候変動への適応に革命」ノーベル賞研究者が語ったゲノム編集農業の未来」がちょっと面白い。

 

「ジェームス・テンプル [James Temple]

米国版 エネルギー担当上級編集者

MITテクノロジーレビュー[米国版]のエネルギー担当上級編集者です。特に再生可能エネルギーと気候変動に対処するテクノロジーの取材に取り組んでいます。前職ではバージ(The Verge)の上級ディレクターを務めており、それ以前はリコード(Recode)の編集長代理、サンフランシスコ・クロニクル紙のコラムニストでした。エネルギーや気候変動の記事を書いていないときは、よく犬の散歩かカリフォルニアの景色をビデオ撮影しています。」

 

「革命がまさに始まろうとしている——。画期的な遺伝子編集技術「CRISPR」の共同開発でノーベル賞を受賞したジェニファー・ダウドナ教授が、気候変動に対処するためにゲノム編集が果たせる役割について語った。

・CRISPRは気候変動に適応した作物や家畜の開発を加速させている

・米国は多くのCRISPR利用作物を規制対象外としている

・CRISPRは強力だが知財を巡る特許争いなどの課題も残っている」

 

「画期的な遺伝子編集ツール「CRISPR(クリスパー)」の共同開発者であるカリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウドナ生化学教授は、この技術が、高温化、乾燥化、湿潤化、あるいは極端化する気象条件に適応した作物や動物を生み出すことで、世界が増大する気候変動のリスクに対応する助けになるだろうと述べている。」

 

「CRISPRで編集された植物や動物はさらに増えつつあり、その多くは気候変動が引き起こす厳しい環境下で生き延びたり繁栄したりするのに役立つ形質を持つよう改変されている。これにより、遺伝子工学における長年の約束の1つが実現し始めている。その一例として、ミネソタ州に拠点を置く精密育種企業アクセリジェン(Acceligen)が、高温環境に適応しやす短毛になるよう編集した2頭の牛の子孫が挙げられる。2022年には、米国食品医薬品局(FDA)がこれらの遺伝子編集牛の肉や製品について、「人間、動物、食糧供給、環境に対するリスクが低い」と認定し、米国消費者への販売を承認した。」

 

「CRISPRが非常に高性能で正確なツールであるとはいえ、依然として、ゲノム内の適切な部分をターゲットに設定し、変更が期待される効果をもたらすかを評価し、さらに重要なこととして、編集が植物全体の健康や食品の安全性を損なわないことを保証するには、多大な労力が必要である。」

 

イノベーティブ・ゲノミクス研究所が開催した気候と農業サミットで講演した米国農務省のチャボンダ・ジェイコブス・ヤング主任科学者(左)と、CRISPRの共同開発者でカリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・ダウドナ教授。

GLENN RAMIT/INNOVATIVE GENOMICS INSTITUTE

 

小松 仁