未来の可能性を広く取れ – WirelessWire News

 

「未来の可能性を広く取れ」(WirelessWire News)がちょっと面白い。

 

原 正彦(はら・まさひこ)東京科学大学・名誉教授

「自然界に存在する物質や現象には、ハードウエアとソフトウエアの区別のない知性とも呼べる情報処理能力と計算可能性を秘めていることを感じながら、我々は未だにそこに踏み込む取っ掛かりの所で躊躇している感が否めません。

 そんなもどかしい現状を打破すべく、来る11月23日に開催される「物質知性と共に育むサスティナビリティ価値創造」のセッション1では「20XX年の革命家になるには」で「スペキュラティヴ」思弁思考の可能性を説いたアーティスト長谷川愛氏と、その発想をいち早く物質理工学に取り入れ社会実装を推進する三木則尚氏(慶應義塾大学理工学部)に、その心と未来の社会変革への展望をうかがいます。原正彦氏(東京科学大・名誉教授)がセッションチェアを務めます。」

 

「探索的研究開発の成果を市場に投入する場合は、「オモチャ(玩具)のフリをする」という手段が有効です。当該参入分野で大きなシェアを保有する(多くの場合)大企業に「これは我々の敵ではない」と油断させ、最終的に当該の市場を消滅させ「新しい未来」を展開します。」

 

「フォード(Ford)に敵だと思われないためにトヨタが北米市場に投入したカローラ、盤石と思われていたDEC(Digital Equipment Corporation)が築いたミニコン(ミニコンピュータ)市場を完膚なきまでに叩きのめしたAppleなどが有名な例でしょうか。」

「現在、この「オモチャ」に該当するのが「アート思考とスペキュラティブ・デザイン」だと考えればわかりやすいかもしれません。アートは自分の信条、想い、発想をストレートに発揮できます。研究者にも同様の権利が与えられるべき、と考えるのはさほど不自然なこととは思えません。」

 

小松 仁