第3シーズン第37回目のポッドキャスト配信:"侘び寂び"AIの実現は可能か?日本的視点で人間と技術の対話を再構築する|暦本純一 x 伊藤穰一 - Joi Ito's Web - 日本語
「"侘び寂び"AIの実現は可能か?日本的視点で人間と技術の対話を再構築する|暦本純一 x 伊藤穰一」がちょっと面白い。
「暦本さんのことは何十年も前から知っている人だけど、こうしてじっくり話したのは実は初めてのことでした。
こうした 「縁」がどう巡り巡って、最終的に 話す「時」が熟すのか、とても興味深い。
- Joi 」
「ここからはシナダがお届けしてまいります。
私、アメリカで生活したことが何年かあるのですが。アメリカってめっちゃ自然多いじゃないですか。私なんてアパラチア山脈の山頂に住んでたんです。めっちゃ森のど真ん中に住んでました。その時に思ったのは、めっちゃ自然のど真ん中に住んでるのに、自然感全くない!!ということです。
部屋の中はあったかいし、全然土を感じない。地下室とか掘るからかもしれないんですが。日本の一軒家って、もっとなんというか大地に近いというか。東京に住んでても、めっちゃ土を感じるんですが、まるでビルの中で暮らしてるのかぐらいの異空間が広がってました。
その時に、そうか西洋の人は自然を支配してるんだなと。日本は共に生きてる感が強いなとなんだか実感したのを覚えています。
きっと同じことがAIでも言えるんでしょうね。それが普通なんだろうなと思います。でも暦本さんのお話しに出てきた「イルカ」の話。なんとなく聴き進めてたら「要は海洋生物をコントロールすることが...」みたいなくだりが出てきて。そうか、イルカもコントロールしたいのか!!!となんか感動さえしたのを覚えてます。
そう考えると私はつくづく日本人だなあと思います。どちらかといえば、イルカとお話しして、親友なりたい派です。シナダは。」
「Scott Fisher
1980年代はNASAの研究者として宇宙でバーチャルな書斎なんかを作ろうとしたVirtual Environment Workstationを開発していたそう。Joiさんと出会った当時はバーチャルリアリティの会社を設立し、Joiさんも手伝ったとか。そしてJoiさんの義理の弟でもあります。」
「フェノメノロジー
日本語では、現象学というそう。一人称の視点から経験される意識の構造についての研究のことを指すそう。存在論、認識論、論理学、倫理学など、哲学の主要な学問分野とはすこし異なる分野なんだそうで、20世紀初頭、フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティなどが確立したんだそうです。 意図性、意識、クオリア、一人称視点などが議論されるそうです。」
「ジャロン・ラニアー
バーチャルリアリティのゴッドファーザーと呼ばれる人物。コンピュータ科学者、作家、作曲家、アーティストであり、バーチャルリアリティの先駆者として知られています。彼はテクノロジーが社会や人間に与える影響に関心を持ち、ヒューマニズムの視点から技術批評を行っています。代表作「You Are Not a Gadget」や「Who Owns the Future?」で高い評価を受け、複数の国際的ベストセラーを著しています。また、彼はマイクロソフトの科学者としても活躍し、多くの革新的プロジェクトを牽引しています。」
小松 仁
