小規模言語モデル「Small Language Model(SLM)」の利用が急拡大!! 生成AIシステムの99%はSLMで構築できる、効率的なモデルへの期待が高まる | Emerging Technology Review (etechnologyreview.com)

 

「小規模言語モデル「Small Language Model(SLM)」の利用が急拡大!! 生成AIシステムの99%はSLMで構築できる、効率的なモデルへの期待が高まる」(Emerging Technology Review)がちょっと面白い。

 

「小規模言語モデル「Small Language Model (SLM)」の研究開発が進み、アメリカ市場で利用が拡大している。この背景には、大規模モデル「Large Language Model (LLM)」の機能や性能への不信感があり、市場はLLMとSLMの二つのハブに分化している。プロセッサに例えると、LLMはスパコンに匹敵し巨大プロジェクトを実行する。SLMはデータセンタのサーバやPCやスマホとなり、日常のタスクを実行するために使われる。SLMの機能や性能は向上を続け、AI利用シーンの99%をカバーするとの解釈が広がっている。」

 

「技術進化でSLMの性能がLLMに急接近している。LLMの開発が進むがそのペースは緩やかで、一方、SLMの性能は急ピッチで伸びており、両者のギャップが狭まりつつある。LLMは規模を拡大することで、機能や性能を改良してきたが、そのスケーラビリティが限界に近づいている。LLMの開発では巨大な計算環境が必要で、モデルの教育は大量のデータを要する。また、開発されたLLMは構造が複雑で、内包するリスクが大きく、これらのモデルを安全に運用するには高度なスキルを要す。これに対し、SLMは構造がシンプルで、目的に特化したデータで最適化され、業務に特化した専用AIシステムとして使われる。」

 

「GPT-4oなどLLMでビジネスを構築する際に、他社とどう差別化するかについて、シリコンバレーで議論が広がっている。LLMのAPIを利用し、このモデルの上にアプリケーション層を構築し、独自のAIシステムを構築する。このアプリケーション層は「Wrapper(被い)」と呼ばれ、ここが企業の差別化の鍵となる。しかし、AIシステムの基盤は共通のLLMで、企業が他社に比べ大きな優位性を示すことができない。LLMでは他社に市場を奪われないための堀「Moat」を構築することが困難となる。」

 

「これに対し、SLMをベースに独自のモデルを創り上げることで、他社に対する防衛を強固にし、新たなビジネスを切り開けるとの期待が広がっている。また、LLMは巨大テック数社がコントロールする世界であるのに対し、SLMで各社が独自のAIシステムを生み出すことで、技術革新が加速し、事業が拡大するとの解釈が示されている。これからの生成AI市場は、クラウド経由でLLMのAPIを利用する形態と、各企業が独自のSLMを開発し運用するという、二つの陣営に分化することになる。」

 

 

小松 仁