MIT Tech Review: 「人工皮膚」なしで触感を実現、ロボット全身がタッチスクリーンに (technologyreview.jp)

 

MIT Tech Review: 「人工皮膚」なしで触感を実現、ロボット全身がタッチスクリーンに」がちょっと面白い。

 

ジェームス・オドネル [James O'Donnell]

米国版 AI/ハードウェア担当記者

自律自動車や外科用ロボット、チャットボットなどのテクノロジーがもたらす可能性とリスクについて主に取材。MITテクノロジーレビュー入社以前は、PBSの報道番組『フロントライン(FRONTLINE)』の調査報道担当記者。ワシントンポスト、プロパブリカ(ProPublica)、WNYCなどのメディアにも寄稿・出演している。

 

「ドイツの研究チームが人工皮膚を使わずにロボットが触られている場所を検知する方法を開発した。ロボットとよりスムーズかつ直感的にやり取りできる方法として有望かもしれない。」

 

・人工皮膚なしでロボットが人の触れ方を感知できる技術が開発された

・この技術はロボットの関節にかかる圧力を測定しAIで分析する

・ロボットの全身がタッチスクリーンのようになり直感的な操作が可能になる

 

「どんなに高性能なロボットでも、人に触れられたことを感じとることは難しい。ロボットと効果的にやりとりするには、通常、コンピューターサイエンスの学位か、少なくともタブレットが必要だ。しかし、ハイテク人工皮膚で覆われていなくても人間のタッチを感じとって解釈できるロボットのおかげで、状況は変わるかもしれない。 人間とより直感的にやりとりできるロボットの実現に向けた大きな一歩だ。」

 

「ドイツ航空宇宙センター(German Aerospace Center )が主導する新たなアプローチが最近、サイエンス・ロボティクス (Science Robotics)に掲載された。研究の内容を理解するため、私たちの体が「触れられたこと」を感知するときの2つのメカニズムについて考えてみよう。左手の掌を上に向けて、左手の小指を軽く押すと、まず初めに指先の皮膚を通してその感触に気づくだろう。これは分かりやすい。手と指だけでも感覚を感じ取る数千の組織があるのだから。ロボット工学者は、ロボットを人工皮膚で覆うことでこれを再現しようとすることが多いが、これは高額なうえ、衝撃や過酷な環境に耐えられない場合もある。」

 

「しかし、より強く指を押すと、指関節やその他の関節を通して触れられたことを感じとる、もうひとつのメカニズムがあることに気づくだろう。その感覚、つまりロボット工学の専門用語で使えば「トルクの感覚」こそが、ドイツ航空宇宙センターの研究チームが新たなシステムで再現したものである。」

 

「同チームが作ったロボットアームには 6つのセンサーが搭載されており、各センサーはデバイスのどの部分であってもそこにかかる極めて小さな圧力を感知できる。その圧力の強さと角度を正確に測定した後、一連のアルゴリズムによって人がロボットに触れている場所をマッピングし、何を伝えようとしているのか正確に分析できる。たとえば、人がロボットアームの表面のどこにでも指で文字や数字を描くことができて、ロボットはその指の動きから指示を解釈できるようになるかもしれない。ロボットのあらゆる部分がバーチャルなボタンとして利用できるようになるかもしれない。」

 

Stephanie Arnett/MIT Technology Review | Getty

 

小松 仁