編集者の視点 「AI論文査読に生成AI使うべからず」など3本 - 日経テックフォーサイト (nikkei.com)

 

「編集者の視点 「AI論文査読に生成AI使うべからず」など3本」(日経テックフォーサイト (nikkei.com))がちょっと面白い。

Editor's Focus 日経クロステック副編集長 中田敦

 

「今回は2024年5月上旬に海外で報道されたテック関連の話題を紹介します。

・AIの有力学会、論文の査読に対する生成AI活用には否定的

NeurIPS(Conference on Neural Information Processing Systems)などAI(人工知能)に関する欧米の有力学会が、論文の査読(ピアレビュー)における生成AIの使用禁止を検討していると米メディアのSemaforが2024年5月9日(米国時間)に報じました。

米スタンフォード大学などの研究者が3月に発表した論文によると、最近のAI論文において、査読に「ChatGPT」などの生成AIが使われた疑いが見られるケースが増えているそうです。「commendable(称賛に値する)」「meticulous(きちょうめんな)」「lucidly(明らかに)」といった単語の頻出度が近年急上昇していることがその痕跡だと、同論文は指摘しています。」

 

「・マイクロソフトが独自のLLMを開発中か

米Microsoft(マイクロソフト)が5000億パラメーターを備える独自のLLM(大規模言語モデル)を開発中だと米メディアのThe Informationが2024年5月6日(米国時間)に報じました。

マイクロソフトは米OpenAI(オープンAI)と資本業務提携し、オープンAIの「GPT-4」などをクラウドサービスの「Microsoft Azure」で提供しています。これまではパラメーター数が数千億になるようなLLMについてはオープンAIに任せて、マイクロソフト自身はパラメーター数が数億〜数十億程度の比較的小規模なLLMのみ、自社で開発してオープンソースとして公開していました。」

 

「・オーストラリア政府が米量子コンピュータースタートアップに巨額投資

光方式の量子コンピューターを開発する米PsiQuantum(サイクォンタム)は2024年4月29日(米国時間)、オーストラリアのブリスベンに量子コンピューターを構築すると発表しました。2027年末に完成させる計画です。

同時に同社は、オーストラリア連邦政府と同国クイーンズランド州政府が、サイクォンタムに対して9億4000万オーストラリアドルを投じるとも発表しています。日本円にして約970億円という巨額投資になります。」

 

JHU Sheridan Libraries/Gado/Getty Images

 

小松 仁