MIT Tech Review: 南極大陸 孤立の終焉、スターリンクがもたらす新たな「つながり」 (technologyreview.jp)

 

「MIT Tech Review: 南極大陸 孤立の終焉、スターリンクがもたらす新たな「つながり」」 (technologyreview.jp)がちょっと面白い。

 

「第7の大陸、南極は常に荒涼とした、世界と断絶した場所だった。イーロン・マスク率いるスターリンクの衛星インターネットはそれを変えようとしている。」

 

「モーソンの遠征から数十年が経ち、初の恒久的な基地が設置されてからというもの、南極の通信環境は着実に改善され続けてきたものの、氷上での生活は常にある種の断絶を特徴としてきた。自宅での生活が常時接続や即時更新、ストリーミング、アルゴリズムへの依存度を増していくにつれて、南極での生活は、良くも悪くも、あらゆるデジタルの喧騒から解放されるものと考えられてきた。

 しかし、その長年の不均衡に終止符が打たれようとしている。イーロン・マスク率いるスペースX(SpaceX)が開発した、高速ブロードバンド・インターネット衛星コンステレーション「スターリンク(Starlink)」がやってきて、氷の向こうですでに享受されている接続性をついに南極大陸にもたらしたのだ。」

 

「現在、衛星革命は次のステップに入った。南極の2022〜23年シーズンは、氷上で生活する隊員たちにとって、ワクワクするような発展があった。スペースXのスターリンク衛星との接続が初めて試験的に導入されたのだ。

 スターリンクの導入は、重要な科学的研究が実施されている南極の最も人里離れた地域でも、接続が可能になることを意味する。ミネソタ大学の氷河学者であるピーター・ネフ助教授が2009〜10年の南極の夏のシーズンに初めて現場へ出た時、同助教授はフィールド・キャンプの写真を共有するために物理的なUSBドライブをマクマード基地に送り返さなければならなかった。」

 

「そして、南極へ行くことはもはや、時を超えてまったく別の世界へ足を踏み入れることではないが、どれだけ通信が改善しても、南極大陸の性質や、南極大陸がかき立てる感情が変わることはない。

 かつてシャクルトンの探検隊員たちが暮らした場所には、今も同じように強烈な風が吹き、同じように太陽は6カ月間果てしなく空に昇り続け、氷に覆われた風景は、今もなお人々の心を言葉で言い表せないような力で惹きつけている。

現在は、その魔法を自宅にいる人たちと自由に、遅延なく分かち合うことができるのだ。」

 

Kagan McLeod

 

小松 仁