Modern Times | ドメイン知識の無い分析は、間違った意思決定を招く

 

「Modern Times | ドメイン知識の無い分析は、間違った意思決定を招く」がちょっと面白い。

 

「データを利用するためには、分析者がドメイン(領域に関する)知識を有しているか否かが重要になる。業界や領域の知識を持たない者が分析を行なった場合、バイアスを見抜けずデータが示す内容を見誤ることがあるのだ。現役データアナリストが解説する。」

 

「ドメイン知識にはどのようなものがあるのでしょうか。たとえば法律や規制、ビジネスモデル、プロダクトの知識……などなど個別に挙げれば限りがありません。ですから、ここでは3つのジャンルにわけて整理します。」

 

「1つ目は業界の知識です。法律や規制、商習慣のような知識がこれにあたります。医療や金融のように法律や規制が厳しい業界であれば、非常に重要になります。そうでなくても、商習慣のような知識は課題を理解するうえでは有用です。特に意思決定者とスムーズなコミュニケーションをとるためには、背景となる業界の知識が求められます。」

 

「2つ目は業務の知識です。これは1つ目の業界の知識と近いようにみえますが、こちらは業務の内容に焦点を当てた部分です。たとえばWeb広告の分析を行うならweb広告運用の知識が必要、営業なら営業、カスタマーサポートならカスタマーサポートの知識が求められます。具体的にデータを分析して現場のマネージャーとコミュニケーションして業務改善をしていくならば、業務理解が重要です。」

 

「3つ目は自分たちのサービスの知識です。サプライチェーンやビジネスモデル、システムの設計などがこれにあたります。このような知識は自分たちのサービスを改善するときに強く求められます。プロダクトマネジメントにデータを活用するならば必須となるでしょう。その会社の事業特有の知識となるため一般化しにくく、社内での経験値が必要です。」

 

 

写真:yurakrasil / shutterstock)

 

薄井研二

フリーランスのデータアナリスト。1990年茨城県生まれ。化学修士。

ソフトウェア開発や機械学習を使った機能の実装を務め、現在はWebサービスを提供するスタートアップを中心にデータ分析によるビジネスの支援に従事。

 

小松 仁