RIETI - グローバルな不確実性の増大と日本経済

 

「RIETI - グローバルな不確実性の増大と日本経済」がちょっと面白い。

 

「不確実性の高まりは投資、消費をはじめとするさまざまな経済活動にネガティブな影響を持つ。企業や家計は不確実性が解消するまで動かずに様子を見る(wait-and-see)行動を取る傾向があるからだ。貿易政策に限って見ても、近年、Brexit国民投票、米国のTPP交渉離脱、米国の対中制裁関税と中国の対抗措置など不確実性ショックが頻発している。関税引き上げは直接に貿易を減少させるが、貿易政策の先行きが見通せないという不確実性が追加的な影響を及ぼす。特にBrexitの影響については多くの実証研究があり、サービスを含む貿易や英国経済にマイナスの影響を持ったことを明らかにしている。貿易政策の不確実性(Trade Policy Uncertainty: TPU)が現実の貿易を抑制する効果を持つことは、頑健な実証的事実だとされている。」

 

「こうした中、グローバルな不確実性を定量的に捉えるためのさまざまな指標が開発されてきた。

①グローバル経済政策不確実性指数(Global Economic Policy Uncertainty: GEPU; Davis, 2016)、②世界不確実性指数(World Uncertainty Index: WUI; Ahir et al., 2022)、③地政学リスク指数(Geopolitical Risk Index: GPR; Caldara and Iacoviello, 2022)が代表例で、いずれもテキスト分析の手法を用いて作成されたものである。」

 

森川 正之

所長・CRO

 

小松 仁