高齢者になっても、自立した生活を送る人の3つの特徴とは?秘訣は「慢性炎症を抑える」こと。「腹八分目」は65歳まで、年を重ねたらフレイル対策を【2023年BEST10】 (msn.com)

 

「高齢者になっても、自立した生活を送る人の3つの特徴とは?秘訣は「慢性炎症を抑える」こと。「腹八分目」は65歳まで、年を重ねたらフレイル対策を」(2023年BEST10)がちょっと面白い。

 

慶應義塾大学医学部 百寿総合研究センター センター長新井康通

兼担教授 (看護医療学部/大学院健康マネジメント研究科 教授)

百寿者、超百寿者、超高齢者の疫学調査を通じ、健康長寿のメカニズムを明らかにする研究に取り組んでいます。特に老化関連バイオマーカーに興味があります。百寿者、超百寿者の方々の健康長寿の秘訣を明らかにすることで、一般のご高齢の方の健康増進・介護予防法の開発に貢献したいと思っています。

 

「いつまでも自立した生活が送れている高齢者には、どんな特徴があるのか。調査結果から私たちが導き出したのは、以下の3つです。

(1)心臓や血管など循環器系の老化が遅い

(2)認知機能を保てている

(3)フレイルになるのが遅い

フレイル(加齢により筋肉や骨量が減少し、心身の活力が低下した状態)が進行すると、介護が必要な状況になります。100歳以上で亡くなった高齢者を対象に100~104歳時点のフレイル状況を調査した結果、110歳以上で亡くなった人がもっとも自立していたことがわかりました。」

 

「これらの3つの特徴は、体内で起こる「慢性炎症」を抑制できていることと関係しています。慢性炎症が起きる原因の代表的なものは、「肥満」「動脈硬化」「腸内細菌叢の乱れ」「免疫老化」「細胞老化」の5つ。なかでも気をつけたいのが「肥満」です。」

 

「食べる量については、メタボ対策として「腹八分目」を心がけることが大切です。とはいえ、それも65歳頃まで。年を重ねると食が細くなる人が多いため、フレイル対策として痩せすぎないよう気をつけなければなりません。」

 

「運動は、年齢や体力に合わせてできることを継続してください。世界保健機関(WHO)は、「65歳以上の高齢者は座位時間を身体活動(強度は問わない)に置き換えることで健康効果が得られる」と提言しています。実際、85歳以上の元気な長寿者の約7割が散歩をしており、ほかにもラジオ体操やストレッチなど軽い運動を習慣にしている人が多くいました。」

 

小松 仁