スクラムベンチャーズ代表宮田拓弥さんが、「『系』を創るテスラマフィア」を日経産業新聞に載せているが、面白く的を射ていると思う。

 

「今大きなトレンドになりつつあるクリーンテックの分野の戦略を考える場合、化学メーカーも電力会社も製造業も改めて『テスラ』を研究することをお勧めしている。そのポイントは『系』と『消費者』にある。」

 

「今から5年前の2016年に、イーロン・マスクが公表した中期計画『マスタープラン』にすでにその方向性が描かれている。」

 

「大きく四つのポイントがあるが、一つ目は『発電と蓄電との統合』だ。

テスラはエネルギーを消費する一デバイスである車の側だけではなく、供給をする側にも入って行き、『クリーンエネルギーの系』を自ら作ろうとしている。」

 

「もう一つの大きなポイントは『シェアリング』だ。

テスラは、先日自動運転機能の最新ソフトのリリースを発表したが、完全自動運転が実現すれば、テスラオーナーは自分の車をシェアリングで貸し出すことができるようにするという。

今の車は90%以上の時間は駐車場に止まっているわけだが、その間に勝手に車が仕事をして、稼いでくれる。さらに車だけではなく、太陽光発電や蓄電池もアプリ経由でシェアされることになるであろう。」

 

「クリーンテックというと、電力を供給する側、消費する側、それぞれの要素技術それぞれの技術革新に目が行きがちだ。しかしながら、テスラはイノベーションにより、消費者の行動を変え、エネルギー全体の『系』に関してのビジョンを掲げ、自らそれの構築にまい進している。」

 

「さらにテスラは、人材という意味でも系を形成しつつある。

空飛ぶEVを開発するベータテクノロジー、クリーンテックスタートアップに投資をするブレークスルーエナジーベンチャーズなど、様々なところにテスラ卒業生、いわば『テスラマフィア』が広がっている。

多くのデジタル起業家を生み出した『ペイパルマフィア』の一人であるイーロン・マスクのビジョンに薫陶を受けた『テスラマフィア』が作り出す、『クリーンテックの系』に注目だ。」

 

「系」を創るテスラマフィア: 日本経済新聞 (nikkei.com)

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO74257370Y1A720C2XY0000/?fbclid=IwAR1puAtffn3Ws_gfQ3Sg2OetGSVvFpa8OzVJW1jzD9OwtnnES91LeRwVZBg

日本と米国でスタートアップを複数起業後、ミクシィ・アメリカの最高経営責任者(CEO)を経て、2013年にスクラムベンチャーズを創業。80社超の日米スタートアップに投資。

 

IT起業研究所ITInvC 代表小松仁