日経新聞記事「日本電産・永守氏 株空売りで大失敗、成功の原点 永守重信 株投資で学んだ極意(上)」、「日本電産・永守氏 企業の本質、バランスシートに 永守重信 株投資で学んだ極意(下)」が改めて面白い。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64867140Q0A011C2K15300/?n_cid=DSREA001
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65162070Z11C20A0K15300/
・「創業者は自社の株価を非常に気にする。私など一日に10回は株価をチェックしている。会社に対する思い入れが違う。だから株価が一時的に落ち込んでも、必ず戻してくる。そう考えて京セラや村田製作所などの株を買った。同じ京都で創業者もよく知っており尊敬もしている。すごく価値を高めているキーエンスも長年保有している」
・「自分で選んで買うわけだから、株価が下がっても文句はない。下がったらナンピン買いしたり、配当が出たら追加で買ったりする。時間も分散している。評価損が出ても持ち続ける。20年くらいかけて戻ってくる銘柄もあるからね。損切りはしないから損をすることはない」
・投資歴60年、日本電産・永守重信会長(76)は株で学んだ知識や経験を経営にも生かしてきた。果敢なM&A(合併・買収)の裏で、財務への目配りを欠かさないのもその一つだろう。「売上高10兆円」など損益計算書ベースの目標を口にすることが多いが、インタビューの中で永守氏は「企業の本質はバランスシート(貸借対照表)にあらわれる」と強調した。
「経営者はバランスシートの内容をソラで言えることが大切」と指摘する。
・「今もバランスシートが大事だという考えは変わらない。借金が増え、自己資本比率が低下してきたりしてバランスシートが崩れたら修正が必要になる。もちろん、そこをシビアに考えすぎたら、新規の企業買収などできない。今からこの会社を買う、何年先に元のバランスシートに戻せるか、と考えながら資金計画を立てる」
・「M&Aの相手先を分析する時もバランスシートをじっくり読み込む。PL(損益計算書)は悪くても立て直せるが、バランスシートの修正には時間がかかるから。どこを直せば会社がよくなるか、はっきりと分からないうちは買えない」
・「いよいよEV(電気自動車)の時代が来る。2025年が分水嶺だろう。そして2050年には、世界中の工場が無人化・自動化され、500億台のロボットが動く。そこに使われるモーターは天文学的な数字になる」
・長年の株式投資の経験を生かして今後、例えば投資会社を作るという発想はないのだろうか。ソフトバンクグループの孫正義氏のように。
永守氏はきっぱり言う。「全く考えていない。私がめざすのは岩崎弥太郎や渋沢栄一だ。世の中に事業を残したい。それもモノ作りで。私は投資家ではなくあくまで事業家だ」
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁

