Signifiant Style「頭の良さよりも重要な、スタートアップ経営者の知的体力」で議論されている内容が面白い。
ちなみに、私は、カミソリの鋭さも必要だが、なたの強さが大事だと日頃から思っている。
朝倉祐介(シニフィアン共同代表)
村上誠典(同上)
小林賢治(同上)
https://signifiant.jp/articles/intellectual-toughness/
・シニフィアンは、グロースキャピタル「THE FUND」を運営するにあたり、「ペンタグラム」と呼ぶ項目を掲げている。レイトステージのスタートアップの成長性を考える際に重視する5つのポイントだ。
今回は、ペンタグラムの内、トップマネジメント、つまり経営者、CEOの「知的体力」について考えてみたい。
・単なる頭の良さとは違うという概念。小頭が良ければ瞬間的に矛盾を見つけたり、ベターな考えを思いついたりするかもしれない。そうした瞬発力も重要ではある、その程度では激しい競争環境下では通用しないだろう。
・何度考えてもなかなか乗り越えられない難しい問題に対して、「もう、こうするしかない」と、半ば根性論や「賭け」で乗り切ろうとする時もあるだろう。ただ、やはり考え抜かないと乗り越えられないことも少なくない。「知的体力」は、解けそうもない問題に粘り強くしがみついて考え尽くせるかということだ。
・なかなか解決できない問題でも、他に妙案がないか動きながら考える。足を使い、いろいろな人に話を聞き、自分で揉む。実際に「体力」も使うと思う。そうした行動を通じて、ベターなソリューションを探し求め続けられるか、自分の中で考え尽くせるかということを指している。
・ソフトバンクの孫正義さんの言葉として「脳がちぎれるほど考えよ」というフレーズがよく紹介されるが、それくらいギリギリまで1つの物事を考え抜くことは簡単ではない。
・自分の足で集めた情報についてしっかり考え尽くすことで、経営戦略や意思決定の質が上がっていく。こういう素養がある人であれば、積極的にインプットを重ねた情報をさらに揉み、より良いソリューションにつなげることができる。外部からエンゲージメントするステークホルダーとの相性も、非常に良いのではないかと考えている。
・日本電産の永守重信さんが過去の講演で話していたエピソードだが、「できない」と言う人には「そこに立って『できる』と100回言え」と。結局「1000回くらい唱えたら、できるような気がしてきた」という話になるらしい。
「できない」という答えは誰でも出せる。「できない」と思ったことをやるのが仕事だということだろう。
・できる方法を編み出せるまで考え続けるということ。「できない」「無理だ」という答えは捨て、「自分の辞書にそんな言葉はない、考え続けるんだ」と。これはかなり被虐的で、まさに「体力」を要することだと思う。
・こうした粘り強さは、頭の良さと全然違う。下手をしたら「これは無理です」と言える人の方が、頭が良いと思われそうだが、「知的体力」がある人は明らかに難しそうなことも「無理」と言わずに考え続けるという、ちょっと変態気質な一面もあるのだろう。
IT起業研究所ITInvC代表 小松仁
