ビル・ゲイツが「これほどの希望を感じて読み終えるとは、予想もしなかった」と絶賛したという、『ブループリント』(イェール大ニコラス・クリスタキス教授)は、人種差別からコロナまで、世界が「分断」に揺れるいま、進化論の立場から「どうすれば理想の社会を築けるか」を検証する人類史のようだ。

エリック・シュミット、マーク・アンドリーセン、伊藤穰一といった経済界のビッグネームたちがこぞって賛辞を贈っているらしい。

 

 

・「人間の普遍的な『社会性一式』(『友情』『協力』『学習』といった、自然淘汰によって形成され、人間の遺伝子にコードされているもの)は、事実であるだけでなく、私たちの幸せの源でもある。これらは社会的取り決めがそもそも人間にとっていいことなのかを判断する能力に不可欠なものだ。」

 

・「私たちがこの先にとるべき道として、人間の類似点の太古のルーツを特定するために、人間の誰もが共有する進化的遺産をしっかり調べるほうがよほどいい。」

 

・「遺伝子とはまさにそれで、私たちの誰もが持っているものである。そして全人類のDNAの少なくとも99%は、完全に同じなのだ。

人間を科学的に理解することは、私たちが共有する人間性の深い源を特定することによって本当の正義を育むことにほかならない。」

 

・「ようやく理解されるようになってきた社会の基盤──私たちの青写真(ブループリント)であるところの『社会性一式』──は、人間相互の違いではなく、人間の遺伝的な類似性にかかわっているに違いないのだ。」

 

IT起業研究所ITInvC代表 小松仁