Redshiftで紹介されている「製品のリサーチでビジネスのレジリエンスとイノベーションを促進する 5 つの方法」(Mike Haley, Autodesk VP)がちょっと面白い。

リサーチにおいては、その目標が漠然としていて、一般的なビジネスのように時系列で目標設定するようなプロセスをたどらないことも多い。その一方で、イノベーティブな製品には自由な探求と実験的な試みが要求される。この 2 つをどう調和させればよいだろう?

 

Mike Haley, Autodesk VP:

Autodesk Research で Machine Intelligence グループを率いて、より優れた世界の想像とデザイン、クリエイトの実現を向上するディスラプティブなテクノロジーの認識と評価、開発を行っている。彼のチームは研究と開発、ユーザー体験を反復サイクルへ組み込み、新製品や基盤テクノロジーを開発。過去 7 年間、ソフトウェアがデザインのプロセスにおける真のパートナーになるよう、3D デザイン情報に幾何学形状分析と大規模な機械学習技術を持ち込むことにフォーカスしている。

 

https://redshift.autodesk.co.jp/business-resilience/?mkt_tok=eyJpIjoiTm1WalpEWmlNR0psWTJVeiIsInQiOiJaVXZMMEJ2RDlhUWRYdW0wUTB5VldtTVR5Z2tiSDVzelBXbHYwMGg3MnhCQ3pONmpCa285WGRKbEFmNmMzN09oSW52dUdRUXFTXC9JUEZsK1diYTByblNGdSs4MUtSRjNJRWtuNVJOaytZNGZZVXhLaUIrdUM2VUFMbFwveDhmR3lvZ0dOWEdudlNvMnlaUXVVNnQ1Nnl5dz09In0%3D

 

 

 

・振り返るうちに、必要なのはリサーチ チームと製品チームを最初から最後まで、つまり研究開発から製品の完成まで「つなぐ」ことであると気付く。そして、取り組みを導くための諮問委員会を設置することにした。この委員会は産業レベルでの特定のフォーカス エリアで定義され、製品やビジネス、リサーチの各部門を代表するエキスパートが配置された。さまざまな経験を持つ人々から幅広い意見を求め、未来のリサーチに役立てたいと考えたのだ。

 

・より健全でイノベーティブな製品開発を実現できるよう、リーダーやマネージャーが失敗を受け入れ、レジリエンスを取り込む 5 つの方法を紹介しよう。

 

1.緊張状態を生み出す

「緊張」という言葉は悪いことのように聞こえるが、それこそが必要なものだ。

 

2. イノベーションの型にとらわれない

自然なことではあるが、リーダーの中には、直接的で測定可能な結果に魅力を感じる者もいる。特定の問題や争点に対する解決策を、特定の期日までに提供したいと感じるのだ。それは無理もない。だが問題をあまりに狭く定義してしまうと、解決策を幅広く考えることができなくなる。近視眼に陥り、直接的に成果へ到達することを選んでしまうこともある。

 

3. 失敗はプロジェクトの初期段階で受け入れる

上手に失敗する必要があるということ、つまりリサーチを重ね、知識のギャップ全てを理解できるよう、失敗を犯すなら初期段階にすべきだということだ。この失敗とは、実用レベルのプロトタイプ制作に失敗したということではない。それが意味するのは、問題について何らかの有益な学びを得ることであり、知識を獲得したということになる。

 

4. 研究者を結果に触れさせる

ときには顧客を初期段階のものに触れさせ、共同で何ができるのかを示すことも有益だ。オートデスクではリサーチが検証やリリースの段階に近づくと、重要な顧客を招き、彼らがそのソリューションをエンジョイし、活用して喜ぶ姿を研究者に見せることがある。これはさらに有益な学びにつながる。

 

5. 「可能性のポートフォリオ」を開発する

失敗は究極の教師であり、この機会を逃してはならない。つまづきや失敗のひとつひとつを、私は「可能性のポートフォリオ」と呼んでいる。それを活用しよう。

 

IT起業研究所ITInvC代表 小松仁