MIT Technology Review記事「最新テクノロジー満載のNASA火星探査車、生命の痕跡を探す旅へ」が面白い。

NASAが7月30日に打ち上げた最新の火星探査機パーサビアランス(Perseverance)は、火星で発見したサンプルを地球に持ち帰る予定で、最も居住可能性の高いとみられるエリアで生命の痕跡を探すらしい。

 

https://www.technologyreview.jp/s/214837/nasas-new-mars-rover-is-bristling-with-tech-made-to-find-signs-of-alien-life/?fbclid=IwAR0ib4950Ke2vuQgwKx-sE4B3uXZXKB_SDgcgj4Sk7cgxTLA5i8zjUAeIXw

 

NASA/JPL

 

・2021年の2月までに火星着陸船(ランダー)と探査車(ローバー)の小さな艦隊に加わるようだ。この艦隊は火星の表面を詳細に観察し、さまざまな研究を実施してきたらしい。NASAが21世紀に打ち上げた他の3台の探査車は、それぞれ「赤い惑星」である火星が以前、あるいは現在も生命体を宿している可能性を探る調査に携わってきたという。

 

・パーサビアランスのロボット・アームに搭載された、X線を分析する「PIXL」と紫外線を調査する「シャーロック(Sherloc)」という2つの分光計が、地球外生命体を探査する作業の大部分を担うという。これらの器具は、興味深いサンプルの化学組成を確認するために使われ、研究者はアミノ酸や脂肪酸など、生命体の存在を示す可能性がある複合分子の発見に期待している。シャーロックは分析結果を、「ワトソン(Watson)」と呼ばれるカメラで撮影されたサンプル画像に、100ミクロンの空間分解能でマッピングできるという。

 

・このミッションでは、火星の大気に突入して着陸する様子を初めて映像で記録する、23台のカメラが搭載されているらしい。また、パーサビアランスが火星の表面を横切り、地中を採掘する音とともに、着陸の際の音声をマイクが記録する予定という。分光計の他にも、パーサビアランスは地中探知レーダーを利用して火星の地質を調査し、気象観測も実行するらしい。

 

・「インジェニュイティ(Ingenuity)」と呼ばれる軽量のロボット・ヘリコプターは科学的な探査はあまりこなせないが、パーサビアランスが他にも調査すべき目標物を探し出せるかもしれないという。インジェニュイティが火星の薄い大気中をうまく飛べれば、2026年に打ち上げ予定の土星の衛星タイタンへの「ドラゴンフライ・ミッション(Dragonfly mission)」など、他の惑星を探査する際に飛行ドローンを使用する重要な一歩となるだろう。

 

・なお、数週間前、アラブ首長国連邦は火星の下層大気と気象の詳細な調査を行う探査車「ホープ(Hope)」を打ち上げた。中国は火星の氷の分布を調べ、生命体の居住環境の歴史を研究する「天問1ミッション」の一環として、現地時間7月23日に探査機を火星へと発射している。

 

IT起業研究所ITInvC代表 小松仁